人間原理だけではこの世の森羅万象は説明がつかない、が……
話をわかりやすくするために
「人間原理」と「心霊原理」とでも分けておきましょう。
さて、そうした「心霊原理」的なものが「あるか/ないか」といえば、
これはもう「ある」としか言いようがありません。
「人間原理」だけではこの世の森羅万象を説明できないからです。
と、言うと、「心霊原理」の方を重視せよ、と言っているように聞こえるかもしれません。
しかし、私の言いたいことはその真逆です。
この世の出来事は「心霊原理」に少なからず影響されている。
だからこそ、「人間原理」を重視したい。
なぜなら、私は人間だからです。あなたも人間だからです。
私やあなたが、日々、触れ合って、関わりを持っている人たちも人間だからです。
「低級霊に憑依されている」だとか、
「悪いことが起きるのは前世のカルマ」だとか、
そうした「心霊原理」は、場合によってはもしかすると事実なのかもしれません。
しかしです。しかしですよ?
それが事実だとして、だから何だって言うんですか?
「低級霊に憑依されてる」から「軽犯罪的なことをしてしまった」のだとして、
「じゃあ、お咎めなし」ということになるか? なりません。
「あの人が不幸なのは前世のカルマのせい」だから「本人の自己責任だから放っておけばいい」
ということになるか? なりません。
私たちは人間です。
「心霊原理」に道を譲ってやる必要なんてありません。
悪いことをしてしまわないように、自分の意志を強く持つ。
困っている人を見たら笑いものにするのではなく、できる範囲で手を差し伸べるようにする。
この世界が人間が幸せに生きられる世界であるように。
お化けに人間の世界を占領させてはならない。
私たちは人間なのだから、人間として振る舞う。
この世界を人間が幸せに生きられる世界とするように。
繰り返しますが、私は「心霊原理」の存在を否定しているのではありません。
そうしたものは確実に、いいですか、確実に、です。確実に存在します。
だからこそ、いいですか、だからこそ、です。だからこそ、そうしたものに振り回されず、
人間として、自覚的に生きることが肝要だ、という話です。
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