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◆◆ 思ったこと: ◆◆

        Linux に乗り換えるオススメの方法
        
        
        XPのサポート終了時にちょっとした乗り換えブームというか、Linux への注目度が高まった時期がありましたね。
        最近もまた Windows10 の強引な勧誘を目の当たりにして某M社の製品を使い続けることに不安を感じ、
        乗り換えを検討する人が増えているのではないでしょうか?
        
        
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        ■ 乗り換えを妨げる悪魔がいる
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        ネットで少し検索すると、Windowsユーザー向けにLinux導入の情報を提供してくれているサイトがいくつもヒットするようになりました。
        ですが、ガチで普段使いしてる人は、あんまり増えてなさそうな気配がします。
        そうしたサイトやブログを書いている人自身、普段は Windowsを使ってるふうな口ぶりだったりもする。
        
        多分ですが、「ちょっと試してはみたけど、"乗り換え" には至っていない」人が多いのではないでしょうか。
        なんだかんだ言いつつ、ハードルの手前に戻ってきてしまう。
        
        Linuxの性能は申し分ない。
        興味はある。情報もある。Windowsが特別好きというわけでもない。
        しかし、あと一歩何かが足りない。悪魔祓いが必要だ。
        
        そういうわけで、一年ほど前にすっかりLinuxに移住して快適に生活している私から、
        移住のためのコツのようなお話をしますよ。
        
        
        
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        ■ HDDを買ってきてインストールせよ
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        Linuxというと "無料" という点ばかりが強調されがちなので、わざわざお金をかけるのは抵抗があるかもしれません。
        が、私は敢えて Linuxインストール用の HDD を新たに用意することをオススメします。
        パソコンを丸ごと買わなくてもいいんです。HDDだけでいいんです。
        OSを入れるだけだから容量も小さめでいい。
        
        パソコンのフタを開けて HDDを交換し、空っぽの HDDに Linuxをインストールする。
        これで、まっさらな Linux環境が手に入ります。やったぜ!
        つまり、これをそのまま使い続ける=乗り換え成功、であります。楽勝ですね。
        え? HDDの交換をやったことがない? 頑張れ!
        
        元々 Windowsをインストールしてあった HDD、つまり今使っている HDDの中身は消さなくていい。
        HDDを交換しなおせばいつでも 元の Windowsマシンに戻すことができます。
        
        Linuxに乗り換えるのって、なかなか決心がつきませんよね?
        実際に使ってみないと新天地に慣れることができるかどうかもわかりません。
        ですので、「元の Windows環境を消すことなく、いつでも元に戻せる」というのは大きなメリットではないでしょうか?
        
        デュアルブート? 古いマシンを再利用? 生ぬるいッッ!
        
        
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        ■ デュアルブートはオススメしません
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        元の Windows を消さずに Linux をインストールする方法としてネットでよく紹介されていますが、
        一度 デュアルブートにしてしまうと、HDD の構成が大きく影響を受けます。リスクもないわけではない。
        そしてなにより、わりと手軽に Windows に戻れてしまうというのが最大の脅威です。
        Linux をインストールしただけで満足してしまう可能性がある。腰が引けているぞ貴様ッ!
        
        その点、「HDD自体を交換」してしまえば、いつでも戻せるとは言うものの、
        パソコンのフタを開けてパーツを交換するというのは「そこそこ面倒くさい」。
        なおかつ、Windowsが入った元の HDD は物理的に無傷です。
        安全を確保しつつ「Linuxに乗り換えるぞ!」という覚悟を維持しやすい方法だと思うのですが、どうでしょう?
        
        
        
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        ■ VMWare や VirtualBox もオススメしません。
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        少し試してみるには便利ですが、あくまでも仮想環境ですから、その状態で使い続けるのは無理があります。
        HDDに直接インストールしてみると、快適さが全然ちがいますよ。
        え? 仮想環境で練習して慣れたら乗り換えよう、ですって? この軟弱者がッ! 平手打ちばしーん!!
        乗り換えには根性論も必要なので心を鬼にして叩きました。先生の手だって痛いんだぞ。
        
        

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        ■ 古いパソコンの再利用もオススメしません。
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        古いパソコンを再利用すること自体が目的ならそれでもいいのですけど、
        「乗り換え」を検討しているなら、今使っているマシンを Linuxマシンにしてしまう方がいいと私は思います。
        Linux といえども新しいやつはそれなりにスペックが必要ですからね。
        日常的に使い続けるなら新しいバージョンの方がいいでしょ?
        しかも、こうすれば必然的に普段から Linuxマシンを使わざるをえない。養成ギプスを装着せよ。
        
        
        
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        ■ パーツの再利用はアリ
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        古いパソコンに入っている HDD が、今使っているマシンにも適合するようであれば、パーツだけ再利用するという手もあります。
        中身に未練がないなら、この方が安上がりですね。
        ちなみに私は XP が入っていたノートパソコンから HDD を取り出して再利用しました。
        冒頭で「買え」と言ってるクセに私自身は買ってないのでした。スミマセン。
        
        いやほら、古いパソコンをいくつも手元に持ってるような人が多数派ってことはないじゃないですか、多分。
        なので一般論というか、オススメとしては「買う」かな、ということです。
        
        そんなわけで、私のLinuxマシンはデスクトップパソコンでありながら
        ノートパソコンから取り出した 2.5インチの HDD が入っている状態ですが、別に何も問題ないです。むしろ静かで快適です。

        そうですね。新たに買ってくるにしても、2.5インチの方がいいと私は思います。
        ケースの中に転がした状態で一年近く使ってますが、不具合はまったくありません。
        2.5インチはもともとノートパソコン用、つまり持ち運ぶ前提だから 3.5インチより壊れにくいらしいですよ。
        すると 3.5インチのメリットって何だろう???

        ところで、だったらそのノートパソコンをLinuxマシンにすればいいじゃん、って話になりそうですが、敢えてそうはしない。
        ディスプレイが壊れていたから……というのは秘密ですが、普段使っているマシンをLinux化することに意義がある。
        だって普段使ってるマシンが Windowsのままだったら、結局 Windowsを使い続けてしまいますよね?
        ディスプレイが壊れていたのはむしろラッキーだったというわけです。うふふ。
        
        
        
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        ■ "Linuxの勉強" はしない
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        ネットで Linux について調べると、なんだかマニアックというか、セミプロっぽい人が書いてるっぽいページがたくさん出てきません?
        それで、なにか、Linux っていうと、「そういう使い方」をしなきゃいけないのかなー、とか、
        「そういう使い方」をしていない自分は Linux ユーザーとして間違っているのかなー、とか、
        自分なんかがこのまま生きてていいのかなー、とか思ってしまうかもしれませんが、
        あんまり気にしない方がいいと思います。私はあなたに生きていて欲しい。
        その都度、必要なことだけ調べて、情報を利用していけばいいんです。人生はあなたの味方です。
        
        私が思うに、「Linuxが難しい」というより「世間のイメージするLinuxユーザー像」のハードルが無意味に高いんです。
        その一方、Linuxの側はパソコンのことをよく知らない人に向けてハードルを下げ続けてくれていますよ。
        
        
        
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        ■ とりあえず使い続けてみる
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        ディストリビューションがたくさんあるので目移りします。
        いろいろ試せるのも Linux の大きな利点です。
        が、とりあえずどれか一つ「これ!」と決めて使い続けてみましょう。
        
        困りごとが発生したとき、「やっぱり他のディストリビューションの方がいいかな……」とは思わないことにする。
        慣れないうちは戸惑うことも当然あるでしょうけれど、どれを使ったって多かれ少なかれ同じだと自分に言い聞かせる。
        そのうち解決方法、あるいは妥協点が見つかります。
        
        
        
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        ■ Windowsを懐かしまない
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        上の「使い続けてみる」と同じです。
        困りごとが発生したとき、「やっぱり Windowsの方がよかった……」とは思わないことにする。
        慣れないうちは戸惑うことも当然あるでしょうけれど、Windowsだってトラブルはあったじゃないですか。過去の苦難を思い出せ。
        そのうち解決方法、あるいは妥協点が見つかります。
        
        ところで上で「ハードル」の話をしましたが、ハードルと言えばもう一つ、
        ユーザーの側がLinuxの評価のハードルを上げすぎてる面もある気がします。
        Windowsだったら不満なことがあっても、なんだかんだと文句を言いつつ、我慢しながら使ってしまうのに、
        Linuxで不満なことがあると「やっぱりLinuxはまだまだだ」などと言ってすぐに見切りをつけてしまったり。
        どんなOSだって完璧ではありませんが、そこは冷静に受け止めていきましょうよ。
        
        なんだか説教くさい話をしてしまいましたが、「乗り換え」というのは今までの習慣を変えることなのであり、
        単なるパソコンの技術的なことだけではなく、こういうちょっとした心構えの見直しも必要なのであります。
        
               
        
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        ■ 乗り換えるべき理由については沈黙する
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        Windowsと比べて性能がいいとか悪いとか、そういう議論に参加しても幸せにはなれません。
        性能がいいから使うべきとかね、性能が悪いから使わないべきとかね、性能の奴隷になってはいけない。
        自分が使いたいと思うから使う。それでいいじゃないですか。
        で、自分が使いたいと思うのはどれなのか? そういうことです。
        
        蛇足ながら申し上げると、
        Windowsのユーザーは「お客さん」ですが、Linuxのユーザーは「参加者」です。
        したがいまして……、
        
        おっと、しまった。余計なこと言ったー。まったくもう、これだからLinuxユーザーは!
        私がこれを書いたことで「Linuxユーザーってキモイ!」という風評が……。
        こうなったら、キモくないあなたが Linuxユーザーになって風評を回復させるしかない! さぁ今こそキミの出番だ!
        
        
        
        
        ※ 今気付いたんですが、冒頭で書いた「悪魔」ってBSDのことではないですよ? 悪魔祓いだなんてヒドイ!
        Linuxとは親戚のようなものですし、乗り換え先の選択肢の一つとして検討してみるとよいと思いますよ。