Chrome × ウンコ × 100メートル9秒
Chrome、使ってる人、多いみたいですね。
いや、もちろんね、気に入って使っているなら、それはそれでよくて、
人の好みにケチをつける気は全くないのですけれどもね、
ただちょっと、本当に大丈夫なのかな? と、心配になってしまうのです。
なんのことかと言えば、もちろんプライバシーのことです。
なにしろあのG社製です。疑惑ならここで改めて言うまでもなく、さんざん騒がれてましたよね。
今言った「大丈夫なのかな?」というのは、本当に個人情報が漏れているのか否か、ということでは "ありません"。
使っている本人の気持ちの上で、ってことです。
たとえば、何らかの物的・数値的な証拠を示して
「ホラね、別に個人情報なんて漏れてませんよ? そんなのアナタの妄想ですよ?」
という話は可能なのかもしれません。
だから、そういうことじゃないんです。
あるいは、何らかの物的・数値的な証拠を示して
「ホラね、今日び個人情報なんて何してたって漏れるんだし、Chromeを使っても使わなくても同じですよ?」
という話も可能なのかもしれません。
だから、そういうことじゃないんです。
または、何らかの物的・数値的な証拠を示して
「ホラね、個人情報なんて漏れたところで、実害なんてないですよ?」
という話も可能なのかもしれません。
だから、そういうことじゃないんです。
気持ちの問題です。
なるほど。気持ちですか。外的な事実ではなくて。その意味では「妄想」と言われてしまえば否定はできませんね。
ではもう一度言います。
気持ちの問題です。
気持ち悪いじゃないですか。
たとえばですよ?
身の回りにはバイキンがあふれてます。
キーボードやマウスにはウンコ以上にバイキンがついているとも言われています。
しかし、だからと言って、喜んでウンコを素手で握るのか?
たとえばですよ?
普通に生活してればバイキンなんてあって当たり前です。
吊り革やドアノブにはウンコに勝るとも劣らないほどのバイキンがついているとも言われています。
その程度のことで人間は病気になったりしない。
しかし、だからと言って、喜んでウンコを素手で握るのか?
たとえばですよ?
おしっこは体内にある時点では実は無菌で、体外に排出された後に雑菌が繁殖するとも言われています。
しかし、だからと言って、出したばかりのおしっこを喜んで頭からかぶるのか?
気 持 ち 悪 い じ ゃ な い で す か。
はい。気持ちの問題です。
気持ちってのは大事なことです。
昨今の世の中、気持ちを無視する言説がはびこっているような気がします。
たとえば、ウンコをUSBポートに塗り込んでおくと、パソコンの動作が早くなると言われています。
ウンコを塗り込んだ場合とそうじゃない場合とでいかにパソコンの性能に差が出るかという情報がネット上にあふれている。
USBポートにウンコを塗り込むべき理由は10個あり、少し検索すればそれらを列挙したページがすぐに出てくる。
これはすでにみんなが知っていることであり、今さら人に聞くことなんて恥ずかしくてできません。
ましてや気持ち悪いとか言ってると妄想って言われてしまう。
今やUSBポートにはウンコを塗り込んで使うことが常識であり、ソフトウェアもハードウェアもその前提で製造されている。
ウンコを塗り込まずにパソコンを使っていると時代に取り残される一方です。
でも、でも、でも、でも、でも、気持ち悪いじゃないですかあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!
ぜーはーぜーはー。
いいですか?
何度でも言います。
気持ちってのは大事なことなんです。
妄想なんかじゃない。
気持ちこそが人生です。気持ちこそが生きている意味です。
人間とは気持ちなんです。
まさにその "気持ち" が "悪い" というのだから、これはもう絶対的に悪いことです。絶対悪です。悪は許さん! 我、義憤せり!
何の話でしたっけ?
Chromeだ。
よりによって某G社製ってのがねぇ。
しかもブラウザですよ? まさにネットにアクセスするためのソフト。それがよりによって某G社製って。
さんざん言われてたじゃないですか。個人情報の問題。
あなたたち、もう忘れてしまったの?
Chromeが性能いいぞって話はもう聞き飽きるほど聞いてますけれども、
そんなことどうだっていいんですよ。
いくら性能がよくても、強制的に使わなきゃならないって理由にはなりませんよね。
ウンコを食べると100メールを9秒台で走れるようになる、って言われても、無理してウンコを食べる必要ないですよね。
そもそも100メートル9秒台で走らなくてもいいし。
ウンコが汚いとか言ってるなんて情報弱者、って言われるのかもしれませんけど、でもウンコだし、ねぇ?
どうしてもウンコ以外に食べるものがないってわけでもないし。
他にも選択肢がたくさんある中で、よりによってウンコって、ねぇ?
念のために言っておきますが、"実はウンコ" ではなくて "見た目がウンコ" ということです。
今の世の中、"実はウンコかもしれない" ものはいくらでもあります。
だからと言って、よりによって、"見るからにウンコ" なものをわざわざ自分から選んで口に入れなくてもいいじゃないですか。
"見た目はウンコじゃない" ことは "本当にウンコじゃない" という証拠にはなりませんが、
"見た目がウンコである" こともまた "実はウンコじゃない" という証拠にはなりません。
あれ? ひょっとして私、ムズカシイこと言ったのかな?
むしろ "見た目がウンコ" だったら、なおさら "やっぱり本当にウンコ" なんじゃないんですか?
いやいや、それは偏見ってものです。差別ってもんです。
偏見はイカン。差別ダメ。
だから "見た目がウンコ" なものを敢えておいしそうに食べて見せなきゃね。もぐもぐ。ごっくん。うーん、うまい!
「ほらね? 私は見た目なんかに騙される人間じゃないんだぜ?」
偏見はイカンですよね〜。差別はダメですよね〜。うむ。その通りでござる。ゲップ。
だけど、無理しなくてもいいと私は思うんだけどなぁ。思うんだけどなぁ。
あるいはウンコに慣れておこう、ということでしょうか?
世の中はすでにウンコまみれですから、いっそ自分からウンコを全身に塗っておく。こうすりゃもう怖いものなし。ヒャッハー。
だけど、無理しなくてもいいと私は思うんだけどなぁ。思うんだけどなぁ。
なぜ私はこんな話をしているのか?
Chromeのシェアがもっと低いなら「世の中には物好きな人がいるんだなー」で話は終わりです。
しかしシェアは高いという。だから、心配なんです。
ChromeはIEと違ってデフォルトのブラウザではありません。
ということは、使っている人は「自分でわざわざインストールして使っている」ということです。
デフォルトなのだったら、そのまま使ってる人が多数派だとしても不思議ではありません。
たとえそれがウンコだとしても、生まれたときから食卓に並んでいるような家庭で育ったならば、疑問に思わなくなることでしょう。
世界には多種多様な民族があり、多種多様な食文化があります。ウンコを食べる文化があったっていい。
しかし今、我が国や他の少なからぬ地域にて、
ウンコ以外にも食べるものがたくさんある中で、自分からわざわざウンコを選んで口に入れるようになる人が増えているという。
一体何が起きているのか?
ユーザーを一人ずつ捕まえて「なんでChrome使ってるんですか?」と質問すれば、それぞれにそれなりの答えが得られるのでしょうけれど、
そういうことじゃなくて、全体としてシェアが高いということが私には不思議に思えるのです。怪現象に見えるのです。
ウンコを好んで食べる人がいても構いません。
実はウンコってのは栄養価の高い食品なのかもしれませんし、そもそも人の好みはそれぞれですからね。
しかし、ウンコを好んで食べる人がマジョリティであるような世の中ってどんな世の中ですか?
Chromeでしかできないことというのもあるのでしょう。必要性があるなら仕方がありません。
しかし、そんな込み入った使い方をしているユーザーが多数派とは思えません。
ほとんどの人は別にChromeじゃなくても構わないのに「何らかの理由で」Chromeを使っているのではないでしょうか?
では「何らかの理由」とは何でしょう?
もしかすると一種の "踏み絵" みたいなものでしょうか?
ウンコは汚くない、実は役に立つものなのだ、というムズカシイ話が用意されている。
そのムズカシイ話を理解できるかどうかが試されている。
バカにされたくなかったら、笑顔でウンコを食べてみせなければならない。王様は立派な肌色の服を着ています。
いや、もちろんね、本当にウンコが好きで、気に入って食べてるんなら、それはそれでよくて、
人の好みにケチをつける気は全くないのですけれどもね、
ただちょっと、本当に大丈夫なのかな? と、心配になってしまうのです。
心配な理由は2つあります。
・老婆心
それウンコだけど本当にわかってる? 無理してない? 大丈夫?
・巻き込まれる恐怖
それが当たり前な世の中になってしまったら、私もウンコを食べなければならなくなるかもしれない。
どんな食品を買っても、原材料の中にウンコが含まれている。そんな世の中はもうすぐそこに来ているのかもしれない。
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