光の外側には闇が広がっています。
その逆ではない。
どんなに光を強く濃く大きくしても、必ずその外側には闇があります。
闇の中に光があるからです。
つまり、光の中にいても、それは結局、闇の中にいるということです。
真昼の光の中にいても、やはり、闇の中にいる。
どこまでも無限に広がる闇の中に、ほんの小さな光があって、その中にいる。
闇は絶対の存在であり、光は相対の存在といえます。
光は消えます。永遠には続かない。一方、闇は永遠です。ただいつまでもそこに在ります。
光とは何か?
認識のことです。
あるいは意志のことです。
闇の中に何らかの存在を認識しようとする、その意志の力です。
意志こそが光です。
闇は絶対であり、光は相対なのでした。
闇は宇宙と同じ大きさです。では光はどのような大きさなのかと言うと、人間と同じ大きさです。
というよりも、人間が、つまるところ光ということです。
そういえば光の速度とは、私とあなたの差異のことなのでした(距離があるということの帰結)。
光が物体を照らし出す。
それはつまり意志が闇を照らし出すということです。
闇の中に何を見出そうとするのか?
無限の中に何を願うのか?
光は人間です。人間は光です。
無限の闇の中に生じた小さな光、それが人間です。
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