> プログラミングをせずにコンピューターゲームを作ろうとする行為が気に食わないの?
何らかのツールでゲーム(と みなされるもの)を作るということは、
結局、既存の価値を再生産することにしかならない気がするのです。
たとえば「格闘ゲームを作るためのツール」を使うということは、
「格闘ゲーム」という価値体系、を全面的に信用した上で、成立する行為のはず。
「RPGを作るためのツール」を使う、ということは、
世の中に「RPG」というものがあって、それには(なんか知らんけど)価値があるらしいべ? という
信用の上で成り立つ行為のはず。
それらのツールを使っている時点で、すでに。
個別の事例を持ち出して「いやいや、こんな作品もあるんですけど」っていう反論は、
多分、いくらでもできるんだろうし、
それに対して「いや、根本的な思想がね、ごにょごにょ」と言ったところで、
「根本的な思想」って何? そんなものどこにあるの?
って話にしか、ならないんだろうなぁ。ならないですよねぇ。
そして「ゆえにツールは悪! プログラミングが正義!」とも言えない。
> 何らかのツールでゲーム(と みなされるもの)を作るということは、
> 結局、既存の価値を再生産することにしかならない気がするのです。
仮にそうだとして、既存の価値が好きなら、それでいいじゃない。ねぇ?
だから、これは結局、私の好みの問題というほかないんかな。
えらい人が開発したツールがあって、
「そのツールで作ることができるもの」「そのツールを使うこと」の価値が喧伝され、
下々の者が、そのツールを使うことで、そうした価値を形成するコミュニティの一員になったような気がして
誇らしく「○○ツールで開発してます!」と宣言して、えらい人の主催するコンテストに参加して、
コンテストを通して序列が示される。そうして価値が再生産されていく。
私にはそんなふうに見えて……
いや、でも、まさに、こういうのが、いいじゃん、かっこEじゃん。超クール! って思うんですよね?
ごめんね。いらんこと言って。
特定のツール限定のコンテストじゃないなら、いいって話?
いや、コンテスト云々は、多分、また別の話。
そしてやっぱり、
だからといって別に「プログラミングが正義!」って話にも、全然ならないのでした。
> そうして価値が再生産されていく
それはなんだか、つまらないな、っていうのが、私の思うところで、
それは別に、ツール云々、プログラミング云々、ってことではないですね。
手段をプログラミングとする場合でも、同じことは起こりうるし、
手段をツールとする場合でも、そうならないケースはあるでしょう。
そして、そうなったとしてもそれに不満がないなら、別にいいじゃん? え、いいの?
ただ、ツールがあって、そのツールだけで「界隈」が形成されるような現象の背景に、
そうした機序(再生産云々)があるのかなー、とは思うところです。
「わ、私なんかが、ゲームを作るなんて、無理ですぅ、おどおど」
という子猫ちゃんの中にある「ゲーム(と みなされるもの)への憧れ」と「劣等意識」 を 取り込んで、
特定のツールを媒介とした価値の再生産が継続する。
「このツールを使えば、私には無理だと思えた価値への参加が可能となる」
それが仕組まれたものであるか、自然発生したものであるかは別として。
> だって、現状の価値に不足がないなら、わざわざ同じものを作らなくていいですよね。
価値の再生産であるならば、
むしろ、同じものを作る必要がある。
あー、また、いらんこと言ってしまった。
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