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◆◆ したこと: ◆◆

        VOICEゲームジャム6への参加後の雑感
        
        
        このたび「VOICEゲームジャム6」というイベントに参加させていただきました。
        大変有意義な体験でありました。
        忘れないうちに、感じたことなどを記録しておきます。
        
        
        ■ イベントの概要
        
        まず、どういうイベントかを簡単に述べておくと、
        「ボイスロイド」などのテキスト読み上げソフトのイメージキャラクターの二次創作ゲームを、
        事前に出された「お題」に沿って、2週間で作り上げる、というものです。
        
        
        ■ 参加の経緯
        
        このイベントは上記の概要の他、「順位づけなどはありません」と明言されており、
        そこに気持ちをひかれました。
        
        大抵、こういう集まりはコンペ形式になってて、
        必ずしもそれ自体が目的というわけではなくても結局、順位をつけたり、審査をしたり、賞を出したり、
        といった儀式が伴いがちな気がします。
        そういうものを一概に否定はしませんが、無闇に優劣判定をしなくてもいいだろというような思いが常々あり、
        私はそういうのとは距離を置きたいと考えているというのは私の大ファンの皆さんは既にご存じのことと思います。
        
        で、このイベントも存在を知った当初はどうせ同じような感じだろうと特に気に留めることもなかったのですが、
        ツイッターでとあるインディーゲーム開発者のb氏が
        「順位付けをしない」という点を引用しつつ拡散しておられるのをたまたま拝見し、
        こいつぁちょっくら私の偏見が過剰だったかなへっへっへと反省しつつ、存在が気になり出した次第。
        推測するに、イベントの主旨は「ボイスロイドのキャラ愛!」という共通の思いでつながることにあって、
        作品の出来映えを競って優劣を決めるというようなものではないということでしょうかね。
        他人と争うのではなく、愛のつながりを育む。すばらしい。
        このようなものが存在するならば、人類の未来はもしかしたら明るいのかもしれんね。
        
        とは言うものの、私はそもそもボイスロイドのソフトを持っておらず、
        それどころか、キャラのこともほとんど知らない身の上。
        その二次創作ゲームを作ることなど、この私には一生縁のないこと……。
        
        なのでイベントには好感を抱きつつも、自分で参加するという考えはありませんでした。
        ところが、これまたツイッターで別のとあるB氏から、その点についてはあまり気にする必要がない旨のお声掛けをいただき、
        ほいならいっちょ混ざってみるが、ということにした次第。
        
        当初は参加することなどまったく考えていなかったのに、不思議なものです。
        今回この件で学んだのは、ツイッターにはb(B)氏率が高いということです。SNSは侮れませんね。
        
        
        あともう一つ、参加することにした理由。
        それはズバリ、マインドルの宣伝です。
        知っての通り、この私にはマインドル教を世間に布教するという使命があります。
        このイベントに参加することで間接的に宣伝になる可能性があるぞと睨んだ。
        
        どういうことか?
        
        過去回の参加作品を見ると、ダウンロード型のものが多いことに鋭い私は気づきました。
        いや、むしろここは「ブラウザゲームが多い」と言うべきかもしれないのですが、
        世間的にそういう傾向がある中、このイベントの中ではそれでもダウンロード型のものが多い。
        つまり、このイベントを見にくる人たちは、「ゲームをダウンロードしてプレイする」
        ということに対する心理的なハードルが低い傾向があるのではないか?
        そういう人たちに私の存在を知ってもらうことができれば、
        後はもう私の催眠術の力でマインドルをDLさせることは赤子の手をひねるようなもの(幼児虐待)。
        具体的には Readme をHTML形式にして、連絡先情報と見せかけてホームページのURLなどを載せる傍ら、
        さりげなくかつ大胆にマインドルの宣伝を載せておく。
        ほしたらもう絶対ホームページ見にきてDLしてくれるに決まっとるわいね。催眠術かかっとくまっし!
        これぞ一点の隙もない完璧な陰謀。いつもながら私の天才ぶりには驚かされるばかりですね。
        たとえすぐに催眠術にかかることはないとしても、
        「ゲームをDLすること」に抵抗のない人のPC内に
        マインドルのページへのリンクが記述されたHTMLファイルが保存された状態となる。
        こんなに縁起がいいことがあるでしょうか?
        え? すぐにゴミ箱行きですって? おめゴミ箱になげでけっぺが!
        
        
        
        
        ■ で、どのボイロキャラにするの?
        
        二次創作をするにあたり、まずどのボイロキャラでいくのかを決めなければなりません。
        そのためにボイロキャラのことを調べていく。
        
        いやっ、というか、この時点で違和感が。
        順序が逆やがいね!
        正しくは「特定のキャラが好きだから→二次創作をする」なんじゃないのか。
        しかし今更それを言ってもどうにもなりません。参加か死か。私は生きることを選んだハズ。ならば取るべき道は1つ。
        自己の「正しくなさ」を自覚しつつ、それでも意志を持って選択し行動する。生きるとは間違うことなのでした。
        
        で、最終的に東北ずん子氏を使わせていただくことにしたわけですが、
        理由としては、ボイロ群の中でも特に、使用の制約が緩いように見受けられたこと。
        もともと「東北ずん子」自体はボイロではなく、東北の地域おこしのキャラであり、
        その展開の中にボイスロイドもある、という位置づけのようですね。
        幅広い使用に門戸を積極的に開いているのも地域おこしのキャラクターという元来の目的ゆえということでしょうかね。
        
        あと、コミPo!界隈で見かけたことがあったのも理由と言えば理由です。
        やはり見知ったキャラには親近感を覚える気はしますね。
        もし検非違使さんのボイロがあったら検非違使さんにしてたと思います。
        
        ただ、この時点では、
        単に自キャラのグラフィックを特定のボイロキャラにしておく、程度にしか考えておらず、
        失礼のないように公式設定を確認して細部のつじつまは合わせておきつつ、
        何なら後で別のキャラに差し替えよう、ぐらいのつもりではありました。
        
        
        
        ■ 制作期間は2週間……よりも少ない
        
        このイベントでは「お題」発表から提出締切りまでの日数が2週間。
        つまり制作期間は2週間ということになります。
        が、前述のとおり、私は最初は参加するつもりはなく、参加を決めた時点で「お題」発表からすでに数日が経過しておりました。
        したがって、私に残された制作期間は約10日。
        
        過去の私の経験上、ゲーム制作とは、とにかく想定以上に「時間がかかる」もの。
        一ヶ月程度で完成かな、とか最初は思っていたものが年単位に及ぶ、なんてよくあること。
        地球という惑星はゲーム制作を開始すると自転速度が早くなる。どうやらそういう性質があるらしい。
        で、今回は? ととと、10日ですって? 最初から参加するつもりだったとしても14日。
        
        なすてほいな期間で1本完成させられるどが思うんだが?!
        私の感覚では正気の沙汰ではない。ですがこのイベントは既に6回を数えており、多くの方が参加されている。
        イベントの要綱の中に「完成度は問いません」と書かれてますので、
        やはりある程度ユルイ感じなんだろうな〜、と思いきや、
        過去作を見る限り、皆さん結構「ちゃんと」作ってらっしゃるじゃないですか。怪物かっ。
        順位付けはないとは言え、あんまり見劣りするようなものをお出しするわけにも参りません。
        
        ともかく参加することにしちゃったからには仕方がありません。
        その期間内にいかにして「それっぽく」完成させるか?
        
        内容を深く吟味したり調整したりする時間はありませんので、
        たとえば「スキル」「キャラ数」「ステージ数」のような「量的なボリューム」を前提とするような内容は避ける。
        
        方針としてパっと思い浮かんだのが、
        ・シンプルなシステム一本槍のアクション
        ・ステージは1つ。ランダム要素を入れて、繰り返しのプレイに耐えうるようにする
        ・グラフィックなど、素材に頼れる部分は遠慮せずに頼る
        
        技術的なことで言うと、開発ツールはLÖVEを使う。
        C++でライブラリを配置して…コーディングして…コンパイルして……なんて悠長なことはやってられない。
        LÖVEならテキストファイルにスクリプトを書いてその場で実行可能。
        
        あと、物理エンジンを使うというのも、かなりパっと思いついて決めたことです。
        物理エンジンを使ってわちゃわちゃした感じにしておくと、
        バランスがおかしかったり、ゲームとして成立してなくても
        「なんか知らんけど楽しい気がする気がする!」というマジック効果が発動するハズ。
        細かい挙動をお任せできるのも時間短縮に有利と判断。
        ちなみにLÖVEには物理エンジン(Box2D)がライブラリとして組み込まれてるので、そこもメリットですね。
        
        
        それから、そもそも私の方針として「何かと戦う形式のゲームは作らない」ことにしてますので、
        そこに関してもヴィーガンとまではいかずともベジタリアン程度にはクリアしておきたい(忍法・比喩の術)。
        ただこれは今回に限ってはアイディア上の足枷というより、
        「敵キャラを作らなくていい」という省略作用としてオイシイですね。
        そう、人生とは敵は作らず戦わない方が「楽」なのですよ? とかなんとか余計なことを言って敵を増やす善人アビリティ。
        
        一応言っておくと、これはあくまで私が自分で作るものに関してはそうすることにしている、ということであって、
        世さ存在する戦う系のゲームが「悪い」などど言うづもりはねぁーのだよ?
        
        
        
        
       ■ 出来上がったものについて
       
       というわけで艱難辛苦の果てに最終的に出来上がったのがこちら。
       私の大ファンの皆さんは既にご存知とは思いますが、何度見ても素晴らしいのでもう一度お目にかけましょう。
       
       
       
       お題が「つながる・ふるえる・光」でしたので、
       まず「ふるえる」と言えば「降るL」以外にあり得ない!
       と、天啓に打たれ、「空から降ってくるL字型のブロックをよけながらアイテムを集める」ようなものを思いついて、
       最終的にこのような形となりました。
       というかネタが被る人絶対いると思ったのにな……おらの天才ぶりについでこれる人はいねぁーづーごどのようだね。
       
       
       なんだかんだ言いつつ、東北ずん子さんには全面的にお世話になった形です。
       キャラを選択できるようにしようかな? などという野望も作ってる最中に思い浮かびやがったのですが、
       それをやってたら絶対間に合いませんでした。
       キャラごとにワイヤーのパラメータが異なってたりすると面白いかも? とか思ったんですけど、
       そういう「量的な増加」を伴う雑念は問答無用で却下するという「勢い」が重要だった気がします。
       
       逆に言うと、締切りがあるおかげで「切り捨てる」ことに抵抗がなくなり、
       完成(と言い張れる状態)に達しやすくなる効果があったのかな、とは思います。
       締切りを理由にした責任転嫁の忍法ではありますが。
       
       とか言いつつ、「称号システム」は下手をすると量的な増加になってた可能性はありますね。
       実際、称号の案は他にもいろいろありましたが、
       同じ系統の達成条件でハードルを上げた「その2」のような形で手間を抑えたカサ増しをしております。
       全部で10種類ですが、コーディングは実質5種類&コピペです。
       
       「称号システム」をつけた理由としては、
       ステージが1つしかなく、必然的に「クリア」のようなものもなく、さらにストーリーがあるでもない。
       これではプレイする目的(=張り合い)が感じられないかなと思い、そこを補うために実装を決意した次第。
       ステージが増えた訳ではないのに、ある意味「ステージ」が増えたみたいなもんです。
       なお、全部達成するとムフフ画像が……のような要素は時間がないので断腸の思いで諦めました。ネタバレ。
       
       
       「三原色」の理由としては、
       1種類だけでは漫然としてしまうので、ある程度メリハリを設けておこうか、ということです。
       最初に思いついたのは「虹=七色」だったのですが、
       アクション操作をしながら七色も管理するのは脳的にキツイかな、
       というわけで三原色としました。
       本当は4つか5つにしたかったんですけど、「虹」「三原色」のような、4つや5つの馴染みのある存在が思い浮かばない。
       3つだと少ないので暴発しがちですけど、それはそれでアリかなと思うことにして、
       結局「三原色」で落ち着いた次第です。
       
       
       「戦わない」についても最大限に配慮した内容となっておりますよ。
       「敵」のようなものが登場しないのは見ての通り。
       
       厳密に言えば「スコアアタック」は競争的なところがありますし、エルが敵キャラっちゃ敵キャラですが、
       それを言い出すとゲームとしての明解さを欠くことになってしまう。
       ヴィーガンにこだわると普通のスーパーで買い物できなくなってしまうので、
       カツオだしの入った味噌ぐらいは勘弁してくださいよ、という感じです。忍法わかりやすい比喩の術。
       「正しくなさ」は自覚しつつも、あまり潔癖になっても仕方がないかなとは思うところ。
       
       ただ、スコア以外にもレベルという数値を登場させることで、一概な比較がしにくいようにはしつつ、
       さらに称号システムによって、「プレイ」に持ち込む価値観が1つとは限らないことを暗に表せてはいないでしょうか?
       え? そんなん知るかって? ギャフン。
       もっと明確に、何か真逆のプレイを要求するような達成条件のものを入れたかった気もしつつ、
       時間に追われてあまり深く考えられなかったというのも正直なところではあります。
       称号によってプレイに目標を提供することができていれば幸いです。
       
       
       それよりも気をつけるようにしたのは、「ゲームオーバー」画面です。
       またはHPが0になってゲームが終わる瞬間の演出。
       ここで、
       ・自キャラが苦痛を感じているような描写をしないこと
       ・「残念でした!」など、プレイヤーのプレイを批判するような文言を使わないこと
       
       ゲームの性質上、「必ず、失敗で終わる」わけですよ。
       そこを不必要に煽るようなことはしない。
       
       1つのプレイを「締めくくる」画面として、意味の持たせ方には慎重になりたい。
       あくまで「今回の結果」であって、
       「あなたのミスを突きつける」ための画面ではない。
       
       ゲームの作りとして、何か「くやしさ」のような感情を持たせることでモチベーションにつなげる、
       という思想もあるのかもですが、
       このゲームを、「マイナスの感情を増幅させる装置」にはしたくない。
       それを「面白さ」と呼ぶなら、「面白く」なくていい。
       それでモチベーションが続かずヤメてしまうなら、むしろそれでいい。
       何なら何もせずに只ひたすら座るのが一番いいのです。
       
       もちろん「感じ方は人による」ので、
       実際にプレイされた個々の方々がどう感じるかは分からないのではありますが、
       私の意図・願いとしてはそんな感じです。
       
       
       ちなみに終了画面で使わせていただいているキャラ絵は東北ずん子の公式サイトにあった素材ですが、
       
       まさにこれ以上ないくらいピッタリなのがあってくれたもんだ、と驚き桃の木サンショの木と言わざるを得ません。

       
       
       ■ 作っていたときのこと
       
       「作り始める前」のことと「できあがったもの」について述べたところで、
       作っている最中のことにも触れておきます。
       
       さて、10日ばかりの期間で一本完成させるなんて、正気の沙汰じゃない、
       と当初は感じていたはずですが、
       実際に作業を始めてみると、不思議と焦燥感のようなものはなく、
       むしろ「多分できるんだろう」という確信のようなものがありました。変な脳内物質出てたのかな?

       小規模にまとめるということで最初から「割り切っていた」のは大きかったかなとは思います。
       よく言われる「締切りがあることの効果」が他の人にとってどういう意味なのかは分かりませんが、
       私にとっては、「その期間内で作れるようにだけ作る」という、
       ある意味で、手抜きを正当化する免罪符になってた、とも言えるかもしれません。
       
       実際、ワイヤーの挙動など、もっと丁寧に作り込みたかった箇所は多々あります。
       後はずんだ餅のドット絵とか、ずんだ餅のドット絵とか、ずんだ餅のドット絵とか……。
       
       これを「ずんだ餅」だと察してくださったのだとすれば、
       まさに二次創作の空気パワーのおかげと言う他ございません。みなさん本当にお優しい。
       ずんだ餅を愚弄する意図は決してなかったことを信じていただければ幸いにございます。
       
       
       期間の終盤は実際の作業よりも、「これで提出する」ということを納得するための気持ちの整理期間でした。
       最後は「自分の意志」で「終わらせる」しかない。
       いつまでも作り込んでいても永遠に終わらない。限られた時間の中、どこかの時点で「この状態」を受け入れるしかない。
       
       人生の最後に積極的安楽死を選択するときもこんなようなことを考えるのかな?
       などと、少々大げさかも知れませんが思ったりしました。
       
       
       
       ■ 提出後の手応え
       
       制作に関しては私なりに「やりきった」感はあります。
       後はイベントを見にくる「お客さん」の自由。
       ではあるのですが、私なりに「期待していた」ことというものもそれなりにはあり、
       それとの比較で現時点での雑感を語ってみたいと思います。
       
       まず、これを書いている時点でのDL数を貼っておきます。
       
       
       
       itch.ioのアナリティクスのSSです。
       
       総DL数19。
       そのうち2件は私が自分で確認用に落としたものですので、実際は17件。
       閲覧数は65件。
       そのうち半数近くはイベントの当日というか締切りの10/17に集中してますね。
       私が提出したのは締切りの約12時間前でしたので、その前日の日付でも少し閲覧がカウントされているようです。
       翌18日以降は急激にアクセスが落ち、今ではもう閲覧もDLも0に張り付いている状態です。
       お祭りの効果はすでに終了した、と判断していいのだろうと思います(で、今これを書いている次第)。
       
       さて、これが多いのか少ないのか? 私には判断の基準がないで何とも言えないのではありますが、
       正直言うと……はい、正直言うと、もっと大きい数字を期待しちゃってました。
       
       ちなみにリファラーはこうなってます。
       
       
       
       かなりの部分がツイッターのおかげですね。
       逆に言うと、ツイッターで拡散してくださった方たちのおかげで、どうにかこの数字になっているといったところ。
       イベントの公式ツイッターアカウントでも、私の告知ツイートのRTをしてくださってはいたのですが、
       その時点ですでにピークは過ぎていたように記憶してます。
       加えて、運営によるRTですので他の参加者の皆さんのものと一緒にまとめて、という形になり、
       すぐに埋もれてしまったのではないかなとも思います。これは仕方がないですね。
       
       私の制作物が、少なくともボイスロイドの二次創作のイベントの参加物としては、
       魅力に欠けるところがあったであろうことは認めざるを得ないところでもあります。
       
       イベントに参加したからと言って、
       その理由だけで無条件に「お得さ」を享受できるのが当然などと思ってはいけないのだろうとも承知しているつもりです。
       主催してくださっている関係者の皆様には感謝しかありません。
       
       そもそもイベントの主旨は
       「ボイロの二次創作を一緒に楽しむ」ということであって、
       「ここに参加すれば集客できますぜ旦那。イヒヒヒヒ」ではない。
       
       
       それを踏まえた上で、この数字を「私なり」にどう受け止めるか?
       
       少なくとも、参加した人たちは他の参加者のゲームをある程度見て回ったであろう、と仮定する。
       総参加数44で、当方のDL数が17。
       必ずしも全員が自分以外の全部を見るわけではない(もちろん義務もない)ことを差し引いて考えると……
       あと、参加者以外でも、このイベントの参加ゲームは一通り見ることにしている方が一定数いらっしゃるものと思われます。
       それらを足し合わせて考えると……大体こんなもんかな?
       そもそも普段の私の知名度を考慮すれば、数日間で17件というのは望むべくもない数字ではあります。
       
       他の人のことは知る由もないですし、比べても仕方がないのではありますが、
       おそらく、もともとツイッターなどで厚いつながりを持ってらっしゃる方は、
       このイベントでの注目度もそれに応じて高いのではないかな?
       あと、継続的にこのイベントに参加を続けてる人もそうかもしれない。
       
       なんというか、このイベント自体から、一参加者、それも初参加の身で、
       一方的に受け取ることのできる「お得さ」という点で、
       これ以上、利己的なことを望んではバチが当たるというものでしょうね。
       
       私なりにイベントの盛り上げに協力しようという心がけは僭越ながらさせていただいていたつもりではあるのですが、
       (具体的にはイベントページでのコメント、ツイッターでの言及)
       それも何か、私が思う以上にピント外れ・空回りしたものになってしまっていた可能性は否定できないかな。
       
       
       > イベントに参加したからと言って、
       > その理由だけで無条件に「お得さ」を享受できるのが当然などと思ってはいけないのだろうとも承知しているつもりです。
       
       こういう打算的なことを思い浮かべてしまっていること自体、
       「ボイスロイドの二次創作を一緒に楽しもう」という主旨に背いてしまっている気はしますね。
       「純粋に楽しむ」ためのお祭りの場で、野暮なことは慎みたい。ずんだ餅でも食べて落ち着こう。
       
       
       
       ・コメントに関して
       
       参加するからには自分の環境でプレイできるものはできる限りプレイして、コメントを投稿するようにしてたのですけど、
       それもちょっとピント外れだったですかね。
       
       一応言っておくと、別に何か義務感で嫌々ながら、などというわけではなく、
       せっかくこういうイベントに参加するのだから、普段自分が見ないようなタイプのものも拝見し、
       勉強させていただこう&フィードバックを返していこう、それは不自然なことではないだろう、と判断し、
       恐る恐る大胆に行動させていただいたつもりではあるのですが。
       
       全体的に見た感じ、コメントを書く人は限定されてるみたいですね。
       大体どのゲームのコメント欄でも見かける常連さんが数名いらして、それ以外の人はあまりお見かけしない。
       要は、コメントを書く系の人は書くし、あんま書かん系の人はあんま書かん、ということですかね。そりゃそうだ。
       
       ただ、思ったより静かだな、とは感じました。
       あるいは私の知らないところで交流が盛り上がってたのかな?
       結局Discordにはお邪魔しなかったので、もったいないことをしてしまったのかもしれません。
       
       
       あと、そもそもボイスロイドの二次創作のイベントなので、
       どのゲームも何らかのキャラクターをフィーチャーしているわけですが、
       私はそうしたキャラクターの知識を持ち合わせておらず、
       書かせていただいたコメントの中で、「表現されているキャラの魅力」に言及できなかったのは申し訳ない。
       (他の人のコメントを読んで反省した点)
       これについてはどうにもならないので、
       私なりに精一杯プレイ体験のフィードバックをお返しするよう心がけたつもりではあるものの、
       イベントの雰囲気に合うものではなかった可能性は否定し切れず。
       

       ちなみに、私の制作物にいただいたコメントは1件でした(超ありがとうございます!)。
       別にコメントの件数を競うのが目的ではないのですけど、諸先輩方と比べると少ない方という事実はありますね。
       やはりちょっとコメントしづらい内容だったかな、とは思うところ。
       
       理由の1つには、これまた繰り返しになりますが、そもそもボイスロイドの二次創作のイベントの中にあって、
       「キャラの魅力を楽しむ要素」が不充分だったであろうことは想像に難くありません。
       
       そもそもボイスロイドなのにボイスを入れてないのは大胆すぎる仕様ではなかったか?
       できればボイスを入れたかったですが、ソフトを持ってないものは仕方がない。
       この際、1000円程度だったら買っちゃおうかな……などとも思わないでもなかったのですけども、
       値段をご存知の方にはボイスロイドをナメるなって感じですね。誠に申し訳ございませんでした。
       それにしても、複数キャラのボイスを入れてる人は何本もソフト買ってるのかな……。私にも分けてください!
       
       しかし、たとえソフトがあったとしても、そもそもキャラを知らない私はどんなセリフを言わせればいいのかも分からない。
       
       で、1つ考えていたのは、これ。
       「プレイヤーに自分で声を入れてもらう」機能。
       
       ソフトを持っている人が、自分でお好みのセリフで音声ファイルを作成し、
       特定のファイル名で特定のフォルダに入れておく。
       するとゲーム内の特定の場面でそれが再生される、というもの。
       
       これなら東北ずん子さ好ぎな人ぉ「自分なりの形で東北ずん子さ楽しむごどがでぎるツール」
       になるのでねえが?! いづもながらおらの天才ぶりには驚がされるばりだね(※1)。
       
       
       ※1)「ばかり」は「ばり」と省略して発音される。脱字ではない
       
       が、残念なことにLÖVEでは最終的に配布用の実行ファイルをビルドする際、
       アセットがすべてEXEの中にアーカイブされる仕様になっており、
       実行時にファイルを差し替えることができない。
       
       何か方法はあるのかもしれないですけど、
       短い制作期間内に未知の方法を探求する旅に出るのは危険と判断し、今回は諦めることにした次第。
       この的確な諦めっぷりも天才的ですね。非の打ち所がないとはまさにこのこと。
       
       
       あと、コメントしづらさの理由として、
       「明確なクリアなどの区切りがないこと」
       が挙げられるかもしれません。
       
       人がゲームに「コメントを書こう」と思うのはどういうときか?
       そのゲームのことを「自分なりに理解できた」と思った後、ではないでしょうか?
       
       クリアが存在するゲームであれば、クリアした後に。
       スコアアタック形式のゲームなら、ある程度のスコアを出せた、と思った後に。
       少々野蛮な言い方をご容赦いただければ、ゲームを「モノにした」と感じたとき、です。
       
       一般論として、作者側は「そんなことは気にせず気軽に書いて欲しい」と思っていたとしても、
       書く立場としては、なかなか「よし、書く準備ができた」というハードルを越えられないものと思われます。
       
       このゲームは多くの人に、
       「おらはこのゲームさコメント書げる立場でねえ」
       と感じさせてしまう内容ではなかったか?
       
       もちろん、コメントを多くもらうこと自体が目的というわけではなく、「数を競う」つもりもないのですけども、
       あくまで傾向としてですが、コメントが少ない、あるいは0件の提出物には、何らかの原因があるような気はします。
       例えば未完成に終わっていたもの。あるいは複数人プレイが前提のもの。
       そうした「できない」ものにはコメントをつけづらいし、つきづらい。
       動かせるようになっているものであっても、クセがあって動かしづらいな、と感じるものには、
       やはりコメントが少ない傾向があるようには見受けられました。
       「伝わらなかった」可能性の目安としては受け止めておく必要があるかもしれません。
       
       プレイ動画を投稿してくださった方もいましたので、
       私の制作物が「動かない・動かせない系」のものだったという可能性は低いとは思うのですが、
       人によって、ある種の「親しみにくさ」のようなものを感じさせるものだった可能性はあるような気はします。
       
       そもそも「思い通りに操作すること自体の難しさ」をゲーム性の担保とする内容であり、
       そんな中で「何も達成できない」うちに上空からずんずん降ってくるエルに圧殺され、
       「おらには合わねぁー」と感じさせてしまいがちだったかもしれません。
       物理エンジンのフィールドで飛び回っているだけでも、そこそこ楽しいんじゃないか?
       などと思ってましたが、少々見通しが甘がっただがね。
       
       
       「称号」の内容を「やりこみ系」に傾けてしまったきらいがある。
       一方に「高み」は提供するとしても、勾配はもっと緩くした方がよかったかもしれません。
       
       せめて「キャラの魅力」を楽しめるものであればまた別だったかもしれませんが、
       おらなりの「東北ずん子観」精一杯表現したづもりではあるものの、
       長年さ渡ってずん子道極め尽ぐしてる先達の皆様方におがれましては
       失笑モノだったであろうごどは想像さ難ぐねぇ。誠さおしょすい限りだ。
       
       あと、今気づいたんですけど、「東北ずん子」をズバリ主人公にしたゲーム、少なくないですか?!?!?!
       むしろ「ずんだ餅」が中心のゲームの方が多い気がしますよ?
       自分は影に徹し、ずんだ餅の普及に努める。それが東北ずん子が選んだ生き方ということなのでしょうか。
       そう、忘れたのか? ずんだの普及。それこそがずん子の本願ではなかったか?
       やはりまだ私のずん子氏に対する理解が浅いことを認めざるを得ませんね。
       ずん子にとらわれ、ずんだを見失ってはならない。
       ずん子はその本性においてずんだなのでした。
       はじめにずんだがあった。
       ずんだの子、ずん子。
       ずんだは、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。

       
       高く上げられたずんだ
       
       それから今あらためて気づいたのですが、
       私は、ずん子が登場するゲームに対しては、他のゲームよりも親近感を感じやすくなっている。
       知らず知らず、ずん子師への帰依は進んでしまっているようです。
       ならば同じことは他の人においても生じているのではないか?
       
       仮にですが、どのボイロの門徒であるかによって宗派が形成されているのだとすれば、
       ボイロ教ずん子派の門徒数が、私が今回献上した供物への集まりに影響した可能性もあったりするのかもしれませんね。
       
       
       右のずんだと左のずんだ

       それにしてもずん子師への帰依よりも「ずんだ崇拝」の方が盛んだとは読めませんでした。
       しかし分かるような気もします。
       日が浅いながらずん子師へ帰依してみて体感しているのですが、
       「ずんだ餅」を食べることが師への信仰心を表現することになる。
       ずんだは師の血であり、餅は師の肉なのです。
       それが転じて、師自身ではなく「ずんだ崇拝」となるのは決して不思議ではない。
       あるいは「ずんだ崇拝」こそが、より深い意味で真にずん子師への帰依の形なのかもしれません。
       ボイロの世界、外から見ているだけでは分からない。侮れません。

       
       左のずんだ
       
       
       ■ まとめ!
       
       さて、なんだか愚痴っぽいことも書いてしまいましたが、
       私なりにとても楽しませていただいたということは明記しておきたいと思います。
       気づかないところでご迷惑もおかけしたかとは思いますが、生ぬるくスルーしていただければ幸いです。
       主催してくださった関係者の皆さま、そして参加のキッカケをくださった両B(b)氏に感謝します。
       
       ただ、それはそれとして、何て言うのかな、
       ゲ制界隈全体に広がるデフレ現象の波はどこに行っても同じだなとは思うところです。
       あるいは私以外の参加者の皆さんはそんなことなかったのかな???
       SSですっかりさらすでしもてオラおしょすい!
       
       もちろん、このイベントの主旨はそうした現象の出口を提供することではなく、
       ボイスロイドの二次創作ゲームを楽しむことにある。
       
       願わくば今回のイベントで提出したゲームがずんずんDLされて、
       それをキッカケに、マインドル教がキリっと布教されるといいな〜、
       という陰謀はあった。
       その目的に関しては、参加したから特に何かが、どう、ということはなさそうですが、
       私なりに予想以上に楽しませていただけたので満足はしております。
       
       しかしながら、このイベントの「順位づけなどはない」というのは、
       デフレ時の対応という意味でも良いことだと私は思います。
       
       デフレの際に必要なのは、「競争をしないこと」です。
       競争を強化する必要があるのは「インフレ(供給<需要)」のときです。
       その逆のデフレのときにそれをやると、お互いに潰し合うばかりになってしまう。
       あるいは潰し合って制作者が減れば、デフレが緩和するのでしょうか?
       その点だけで言えば、そうなのかもしれません。
       ですが、あまりハッピーなルートとは思えないですね。
       「活動を辞めます」系の話を聞くのは寂しいですね。
       敢えて争う必要なんてないんじゃないかなと、やはり私は思います。
       
       
       それでは生きていたらまた。
       今日もあなたが幸せでありますように。