TOP > テキスト目次 > マインドルをリリース



◆◆ したこと: ◆◆

        マインドルをリリース
        
                    
        
        ところで皆さん、知ってました?
        とある情報筋から聞いたんですけど、いつの間にか「学園棋神伝マインドル」がリリースされたんですってよ! どひゃー!
        
        地球の皆さんへのこれ以上ないほどの朗報ですね。
        これで今日からあなた方もマインドルのある日常を生きることができるというわけです。よかったのぅ皆の衆。
        
        そんなわけで、どこに投稿するわけでもなく、ひっそりと公開です。
        プレイできるのは当サイトの存在を知っているラッキーなお友達だけなんだぜ。まさにレアアイテム。やったね!
        当サイトのどこかでダウンロードできます。さぁ、探してみよう! 
        別にここにリンクを書くのが面倒くさいというわけではないこともないのかもしれません。
        
        しかし本当にこれで公開して大丈夫だったのかな?
        何か重大なことを忘れているような気がしてなりません。たとえばガスの元栓を閉め忘れているとか。びくびく。
        
        元栓はともかく、1つ本気で心配なのは、うちのパソコン以外のパソコンで本当に動くのかどうか? ってことです。
        そのぐらい確認してから公開しろよって話ですが、確認の手段がないのだから仕方がありません。
        あなたのパソコンをハッキングして動作確認しようかな〜とも思いましたが、
        イロイロ困ることもおありでしょうから、しないでおいてあげました。私は本当に慈悲深いですね。ムフフのフ。
        
        多分大丈夫だろうとは思うものの、Visual Studioの「ランタイムがありません」エラーがトラウマになってますからね。
        こちとらネイティブのexeファイルを作った気マンマンなのに、
        実はVisual Studioのライブラリに依存するというオプションが分かりにくい場所にあって、デフォルトでオンになっているという罠。
        で、開発に使用した自分のマシンでは問題なく動いているのに、他の人のマシンでは動かないという罠。
        加えて、ゲーム制作界隈で交流のあるお友達のパソコンには案外その手のランタイムが入ってて、動作確認をお願いすると動いてしまうという罠。
        しかし世間の衆生の皆さまのパソコンにはそんな珍妙なものが入っているはずもなく、
        いくらダウンロードされても誰のマシンでも動いていないということにいつまでも気付けないという罠。
        幾重にも張り巡らされた周到な罠が純真無垢なプログラマーを背後から襲う。
        公開後、いつまで経っても誰からも何の反応もないなぁ〜、残念だなぁ。とかなんとか。
        なんと恐ろしいことでしょう。くわばらくわばら。

        だからというわけではないですが、今回はVisualStudioではなくCodeBlocks(MinGW)を使っていたので多分大丈夫でしょう。多分。
        しかしその「多分」を「多分絶対」に昇格させて安心するためにこそ、ちょこっとだけでも動作確認しておきたいところではあります。
        
        ハッキングをガマンするとなると、こういうときはネットカフェを使うのが定跡でしょうか。
        お金に余裕があればそうしたいところですが、お金に余裕がないので諦めざるを得ません。ギャフン。
        
        ちなみに、近所の図書館にPCコーナーというものがあるので、そこで動作確認させていただこうと思ってはいたのですよ。
        蔵書検索の端末とは別に、Windowsパソコンがネットにつながった状態で置いてある。
        でもなんか『InfoBarrier』とかいうシャラくさいセキュリティソフト?が入ってて、
        ネット検索以外の操作がことごとく封印されているのでした。イジワル!
        
        その封印っぷりたるやすさまじく、目の前にWindowsが立ち上がっている(ように見える)パソコンがあるのに、
        右クリックしようとすると「その操作は禁止されています!」
        フォルダを開こうとすると「その操作は禁止されています!」
        デスクトップの下部にお馴染みのタスクバーが見えているのに、マウスを乗せても無反応。
        思わず右クリックすると「その操作は禁止されています!」。それはもう分かったってば。
        
        かくなる上は図書館スタッフさんに怒られるのを覚悟で
        タスクマネージャーを開いてInfoBarrierを強制終了してやろうかと思いましたが、
        これはもちろん「管理者以外は禁止です!」。いや逆に安心しましたけども。
        しかし、これだけイロイロ禁止なのに、タスクマネージャーを開くことだけはできるというあたり、
        「おまえの努力などムダムダぁ!」という嘲笑を感じさせるハイセンスなシステムですね。作った人の親の顔が見てみたい。
        
        ちょっとダウンロードして、起動できるかどうかだけでも確認できれば……と思っていたのですけど、これでは無理ですね。
        「ネット検索以外の用途には死んでも使わせない!」という不退転の意志を感じました。私の負けでございます。
        
        見た目は普通のWindowsパソコン、というのがミソですね。
        これが例えばコンビニのATMみたいな特殊な端末で、ブラウザしか入ってない、とかだったら諦めがつくと思うのですよ。
        機能豊富なWindowsパソコンとしてアレもデキるはずコレもデキるはず、
        と見せかけて「その操作は禁止されています!」というのですからたまりません。
        「オノレの無力さを思い知るがいい。あーはははー!」という嘲笑を感じさせる、実にハイセンスなシステムですね。作った人の前世を視てみたい。
        
        いや、もちろん、一般常識としては分かりますけどね。
        図書館のパソコンコーナーは、あくまで検索用なのであって、
        ゲームで遊ぶ人が入り浸ったり、ハッキングする人が入り浸ったりしたら困りますからね。
        そりゃもちろん一般常識として分かるんでけどね。
        でも敢えてもう一度言います。イジワル!
        
        
        
        それにしても。
        
        今回の件はさておき、一般論として申し上げるのですが、
        パソコン自体にはもともと便利な機能が備わっているのに、それを封印するために、
        そこへまた高度なテクノロジーを投入せねばならないというのは、テクノロジーの使い道として、なんだか悲しい気がいたします。
        有料ソフトのライセンスキーなんかも同じですよね。
        ソフトウェア自体は目の前にあるのに、金を払わんやつには使わせてやらん! というわけです。
        そのためのプロテクトという機能が投入されている。
        そうした「存在しているテクノロジーを使わせないためのテクノロジー」の開発をしている人はどんな気持ちなのでしょう?
        
        もちろん現在社会の一般常識に照らして言えば「そりゃそうだろ」ってな話ではあります。
        それが私たちが暗黙的に合意しているルールです。こうしたことを「そりゃそうだろ」と確認し合うことで秩序を成立させている。
        だから今回の件にかかり、「そりゃそうだろ」と私にツッコむあなたは現代社会における正しい大人です。
        そしてもちろん、こうした技術の開発に従事していらっしゃる方々に悪意があるというわけでは決してないでしょう。
        誰か特定の人を批判するつもりで言っているのではありません。
        これは端的に「普通」のことなのです。これが、これこそが現代の「普通」であり、「そりゃそうだろ」の世界なのです。
        が、こうしたことが「そりゃそうだろ」ってな話であるということ自体が、「文明のあり方」として悲しいことではないのでしょうか?
        私たちは本当はもっともっと豊かであるはずなのに。
        
        もちろん、今回の図書館の件に関して言えば、「間違っているのは私」ということにならざるを得ないということは百も承知の上で、
        ただ、なんだか、せせこましい世の中だなぁ、と感じた、という心温まるお話を申し上げた次第でございます。
        え? せせこましいのはネットカフェに行くお金を惜しむおまえの方だって? なんだとぉ〜! ギャフンと言ってやる! ギャフンギャフン!
        
        
        そんなわけで、うちのマシン以外で動作するかどうかが不明のままの、スリルとサスペンス満載のリリースでございます。
        起動する前からドキドキをお楽しみいただける大変お得な仕様となっております。やったね!
        
        あ、でも考えてみたら、うちでは Linux + Wineという過酷な環境でも動いていたのでした。
        それを思えば皆さんの高性能なWindowsマシンで動かないハズがあるでしょうか? さぁどうでしょう。ドキドキ。
        それから、昔使っていたメモリ2Gの少し古めのマシンにも電源を入れて試してみましたよ。
        で、一応動くことは動いたものの、なんだかガクガクな感じだったので推奨環境は4G以上ということにしましたよ。完璧ですね。うむ。
        こうしてみると、なんだかんだ言いつつ、確認できる範囲では確認してるみたいですね。私は本当に頑張り屋さんですね。
        
        その他にも気になる箇所は多々ありまくりではありますが、これ以上リリースを引き伸ばしていたら人類滅亡の日に間に合いませんので、
        大体こんなところで愛する皆さんには許していただけるものと期待しております。お手柔らかにお願いいたしまーす。
        
        
        さて、これからどうしようかな。
        無事に公開にこぎつけたことですし、そろそろ死のうかな。
        しかし、公開したとは言っても、ダウンロードのページが突貫工事で適当な感じなので、
        もうちょっと気の利いた紹介ページ的なものを用意したいなとは思っております。
        
        と、思っていたのですが、ふと思いついてネットに落ちていたスライドショーのJavaScriptを使わせていただいてみたところ、
        なんだか気の利いた感じになってしまったような気がする気がするじゃないですか。スライドショー恐るべし。
        おっと、「落ちていた」などと言っては失礼ですね。ありがたいことです。

        そうなのです。
        「テクノロジーを使わせないためのテクノロジー」が懸命に追求される一方、このように気前よく使わせてくださる方もいらっしゃる。
        今回の制作でお世話になった画像やBGMなどの素材の提供元の皆さんもそうです。
        本当にありがたいことですね。
        こういうことを基礎として文明を成り立たせることだって私たちにはできるのではないのでしょうか?
        
        奪い合う経済から与え合う経済へ。
        
        現在は奪い合いの経済なので、そういう中で「与える」ことをすると「お得」ならぬ「お損」になってしまうのですが、
        「与える」方が基礎なのであれば、それは別に「お損」でも何でもない。
        というか、多分ですけど、上記のスクリプトや素材を公開してくれてる皆さんは、
        別に自分が「お損」なことをしてるなんて思ってないと思うのですよ。
        人は人に与えることができる。
        そっちを基本にした経済のあり方、というものも、充分にあり得るのではないでしょうか。
        
        しかし「現状」から「そっち側」への壁は果てしなく厚い。
        
        どう「厚い」かと言うと、結局のところ、「奪い合い」の方が「面白く」て「人気がある」んですよ。
        「与え合う世界の方がいいよねっ!」というのは「心温まる」話はありますが、
        それよりも「最強は誰だ?! 弱者には死あるのみ!」という「血沸き肉踊る」話の方が選ばれてしまう。
        
        こういう中で「与え合いましょう!」などと迂闊に言えば
        「与え合いコンテスト」が開催され、「与え合い」がポイント化され、「与え合いランキング」が作られることでしょう。
        そして「最強の与え合い上手は誰だ?! 弱者には死あるのみ!」という話になる。
        
        つまりドウショウモナイということです。
        
        さしあたり私にできるのは、なぜこの世はこのようなのか、と、心温まるダジャレを申し上げつつ、あなた方を愛することだけです。
        人を幸せ「に」「する」ことなどできません。
        ただ、幸せ「で」「あり」ますように、と願うことだけが私にできるすべてです。
        
        
        
        何の話でしたっけ。
        紹介ページの話。おかげさまで無造作ながら結構気の利いた感じになってしまってるじゃないですか。参ったね。
        というわけで、なんかもう、これでいいんじゃねーの? という生々しい声が誰もいないはずの部屋で耳元に聴こえてきます。誰だおまえは。
        ちなみに、今スライドショーに載せているSSは、過去にこの進捗報告ページに載せていたSSの使い回しです。
        リリース版で新規に撮り直さなきゃイケないなーと思いつつ、気力が残っていないので仕方がありません。
        というわけで、なんかもう、これでいいんじゃねーの? という生々しい声が誰もいないはずの部屋で耳元に聴こえてきます。誰だおまえは。
        
        あと、かねてより申し上げていたとおり、ソースコードもダウンロードできるようにしますよ!
        天才プログラマーの私がどんなコードを書いているのか、ファンの皆さんは興味津々でしょうから、
        気前よく公開して差し上げようというイキな計らいです。いつもながら私の底知れぬ慈悲深さには驚くばかりですね。
        なお、これには「気に入らない箇所があったら自分で改造してね」という丸投げテイストな想いも込められているとかいないとか。
        ただ、ソース公開にあたっては、完成品とは別に、画像などを省いてソースファイルだけにしてうんたらかんたら、という雑事があるのでした。
        面倒くさいなぁ。面倒くさいのかよ。
        今はちょっともう疲労困憊で息も絶え絶えなので、
        元気があるときにどうにかいたしますよ。それまでに死んでなければ。待ち遠しいですね。うずうず。
        
        さて、こうしてみると、なんだかんだ言いつつ、まだ死ねないということなのでしょうか。困ったものです。
        しかし、これというのもあなた方を愛しているからこそ。
        慈悲深い私と同時代に生きることができて、あなた方は本当にラッキーですね。羨ましいぜ、コンチキショー。
        
        
        というわけで、取り急ぎ、リリースのお知らせでした。
        あなたのマシンで動いてくれるといいな。
        
        どうか地球の皆さんが幸せでありますように。
        どうかあなたが幸せでありますように。