騒音界のトレンドは廃品回収車から救急車へ
「こちらわぁ〜、廃品回収車でぇぇす。こわれていてもぉぅ、かまいませぇぇぇん」
というスピーカー騒音で一斉を風靡した廃品回収車ですが、
最近めっきり見かけなくなりました。見かけないというか、聞かないというか。
少なくとも私が住んでいる地域には、この業者は来なくなりました。うむ。よいことです。
もちろん他にも似たような業者はいくらでもいます。
しかし、この業者は一味違っていた。
・一日に何度も来る
・一度来ると近所をぐるぐる回って、なかなか去っていかない
音そのもののやかましさだけでなく、こういう「しつこさ」を兼ね備えることで、
廃品回収車は他の騒音車両の追随を許さないものがありました。
さて、ともかくこの業者はいなくなった。よろこばしいことです。
しかし、最近別の騒音車両が上記のような「しつこさ」を伴って猛威をふるうようになってきた。
その騒音車両とは、救急車です。
・一日に何度も来る
・一度来ると近所をぐるぐる回って、なかなか去っていかない
最近の救急車はこの二つの特性を見事に備えています。
> 一日に何度も来る
そりゃあ、急患がいつ発生するかはわからないのだから、
一日に何度だって出動するでしょう。そりゃそうです。
しかし、それにしたって、数が多過ぎる。
正確に数えてるわけじゃないですが、ここ最近、明らかに増えています。
しかも廃品回収車と違って、夜中でも出現する。
「静けさが一応なりとも保証されている時間帯」というものが消滅してしまった!
廃品回収車よりもタチが悪い。本当に最悪です。
もちろん、たまにだったら話は別ですよ?
たまに急病や怪我で救急車を呼ぶ。致し方ないところです。私だってお世話になる可能性がある。
でも、全然「たまに」じゃないんです。
毎日。毎晩。何度も。
別に私、大通り沿いに住んでるわけじゃないんです。病院の近くでもない。それでも聴こえてくる。
大通り沿いや病院の近くに住んでる人はきっともっと大変でしょう。この街はもう人が住める街じゃない。
以前はこんなんじゃなかった。どうなってんの???
> 一度来ると近所をぐるぐる回って、なかなか去っていかない
昔は救急車といえば「ドップラー効果」でした。
近づいてくるときと離れていくときとで音の調子が変化する例の現象です。
よく、子供向けの科学雑誌なんかに、図解入りで原理が解説されてたりしましたね。
しかし、最近の救急車のサイレンって、ドップラー効果、発生してませんよね?
いつまでも同じような調子で、つかず離れず、サイレンを鳴り響かせている。
これは実に不可解なことです。
急患を一刻も早く搬送するのが救急車ですよね?
そのためにこそ、大音量でサイレンを鳴らしてるんですよね?
だったら、さっさと通り過ぎてくれればいいのに。
しかし、なかなか去っていかない。
一体何なのでしょう? 本当に不思議です。
と、いうようにですね、
かつて騒音車両として一斉を風靡した廃品回収車に負けず劣らず、
いや、それをも凌ぐ悪質さを引っさげて、救急車が騒音界を席巻している。
しかも「救急車」というところが恐ろしい。
文句を言えない。批判のしようがない。
救急車様には誰も逆らえない。
「救急車」は最高権力者です。
その最高権力者である救急車様がご乱心している。
廃品回収車は中の人がヤ○ザまがいだったりもする、という悪評がありました。
だからこそ、批判がしやすかった。
悪人が悪人の顔をしていた。
「おいらは悪人ですよ」と自分から言っていた。実のところ、そんな悪人は恐るるに足らない。
真に恐るべきは「善」の顔をした「悪」です。
救急車が「悪」だって? そんなバカな。ああ、そうだな。バカに決まってるさ。
救急車様を悪人呼ばわりするだなんて、そいつこそキチガイに決まってるさ。
あっはははー。ピーポー。あっはははー。ピーポー。
救急車の騒音を擁護する理屈なら存じ上げております。
救急車を騒音呼ばわりする輩をキチガイ認定する理屈も存じ上げております。
ええ。よーーーーーっっく存じ上げております。みなまで言うな。
言わなくてもわかってます。それらは「成立」します。反論は無駄な抵抗だ。
人の命がかかってるのに騒音だなんてケシカラン!
ついに救急車にまで文句を言うようになったか! キチガイここに極まれり!
ええ、はいはい。そうですね。
あなた方の言ってることは「成立」してますよ。
なぜなら、救急車は最高権力者だからです。
だからこそ言わねばならない。
¡¡¡¡¡¡¡¡¡¡¡¡¡¡¡¡¡¡ その最高権力者が乱心しているから大変なんです !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
|