マインドルのスクリプト入力・1stヒロ子氏の第1話が完了。
完了というのは少々語弊がありましてですね、
グラフィックがまだ手に入ってないので、作業用に仮のものを入れた状態で、
一応、動く状態にはなった、ということです。
なった、というか、してみた、というか。
スクリプトとしての様子見、ということです。
観点は2つ。
動作するかどうかを確認すること。作業の要領をつかむこと。
動作は完璧です。なにしろエンジンの出来栄えが素晴らしいですからね。
このエンジンを作った人は天才ですね。
作業の要領はいかがでしょうか?
これが予想以上に大変でした。
スクリプトなんて本文からコピペしてエイヤッと気合をかければドロンと出来上がりですよね?
と思っていたのですが、その予測は少しだけハズレでした。
コピペまでは予測通りだった。しかし、いくらエイヤッと気合をかけてもドロンとは出来上がってくれない。
おかしいですね。
仕方がないので気合をかける代わりに、スクリプトの仕様を思い出しながらタグを書き加えていくのですが、
これがなかなか面倒くさいのですよ。
エイヤッと気合をかければ、しかるべき箇所に、ニョキッとタグが出現してくれないと困るのですけれども、
残念ながら出現してくれないので、目視と手作業の日々です。
単純作業。しかし単純作業だからと言って楽ちん作業というわけではない。
それなりに神経を集中して取り組まないといけない。
頭をからっぽにして突っ走れるような種類の作業ではない。
つまり、疲れる、ということです。疲れるのはヤダヤダ。
なんか、うまいやり方が、あるんじゃないかなー? と、思うのですよ。
たとえばエイヤッと気合をかけるとドロンッと作業が完了する、みたいな、
そういう、イノベーティブでプロダクティブでリライアブルなソリューションが
きっと、あると思うのです。
それで結局、この1stヒロ子氏の第1話の分を完了するのに何日かかったんでしたっけ?
5日ぐらいかかってしまったんでしたっけ?
当初の見積りでは5分ぐらいで終わるはずだったので、それに比べると、少しばかり時間がかかりすぎですね。
5分は少しばかり言い過ぎですが、5時間ぐらいで終わって欲しいとは、わりと本当に思ってた気がします。
このペースでは私が生きている間に終わらない可能性がある。イノベーティブなソリューションが必要です。
しかも「えーっと、"次へ" は "next" だっけ? "to" だっけ? "名前" は "name" だっけ? "label" だっけ?」
と仕様をいちいち確認しながらの作業だったということもあり、神経の削れ加減がものすごい。
そういう "些細なこと" の積み重ねで面倒くささが倍増して、神経がどんどん削れていくのですよね。
削れすぎて向こう側が透けて見えそうです。
ただ、その5日の中でも、終盤になると効率はかなりよくなってきました。
つまり、作業に慣れてきた、ということですね。
同じような処理はタグをコピペして使い回す、といったソリューションも少しずつディベロップされたのでした。まさにイノベーティブ。
この部分の伸びしろはまだまだありそうですよ。
ゆくゆくはエイヤッドロンとなってくれることでしょう。楽しみです。
ところでさっきから気になってたんですが、
スクリプトで5日かかったのだとして、それ以外の日々は何をなさっておいでだったのですか?
前回の進捗報告の日付から5を引いたら、たくさん余りが出るだろうなーということは引き算の苦手な私でもわかります。
なるほど、もっともな疑問です。
確かに、数字を比べてみれば、まるで余りのような日が残るのですからね。
しかしですね、あえて言わねばならない。
何をしていたのだとしても、よいではないですか。
何かをしていなければならない、というのは現代人の悪しき発想です。
ただ存在していた。
それを "余り" と呼ぶのであればそれもよいでしょう。
生きることに意味はないのであり、存在していることは根本的に "余り" ということです。
と、言いたいところですが、実際は、時間経つの早いなー、コノヤロー、と思いながら
あれこれと作業をしていたのですよー。
冒頭でスクリプトの話をしたわけですが、イキナリその作業に取りかかることができたわけではない。
そうなのですよね。
こういうのって、作業そのものよりも、下準備と後片付けが肝心なのです。
たとえばちまたでは "3分クッキング" とかなんとか、いかにも簡単そうな紹介のされ方をしたりするものが存在しますが、
そうした華々しい表舞台には出てこない裏方作業というものが必ず必要であるということを決して忘れてはいけない。
たとえクッキングは3分でも、下積み生活が三年必要だったりする。まさに聞くも涙、語るも涙です。
さて、クッキングではありませんが、冒頭で述べたスクリプトの華々しい作業のスタートラインに立つ前にですね、
あれこれと下準備をしていたわけですよ。
それはもう、聞くも涙、語るも涙の苦労話が山のようにありますので、ちょっと聞いていってくださいよ。
と、思ったのですが、何をしていたのでしょう?
あんまり思い出せません。
なんか、気がついたら、さーて、じゃあいよいよスクリプトを入力するぞ!
という状態になっていた。目の前に分量がキッチリ量られた状態の材料が並んでいた。レンジもコンロも準備万端。
でも、そんなハズはないですよね?
本文が終わった直後の状態のままだと、いろいろと、今後の作業が進めにくいことがあったのではありませんか?
たとえばタイトル画面がないとか。
おお、そうそう。タイトル画面。
もちろんデザイン的なことは後回しですが、最低限 "初めから" と "続きから" がないと
入力したスクリプトの動作確認ができないじゃないですかー。
この私にスクリプトを入力して欲しいっていうなら、最低限、そのぐらいの誠意を見せてくれないと困りますね。
と、うちの先生がへそを曲げるものだから、用意しましたよ、"初めから" と "続きから"。
それで、もう、ついでだから、その他の項目も、そろえるだけそろえてしまったのでした。
デザイン的なことは後回しにするとして、
タイトル画面で選択できるボタンを全部つけて、"一応動く" 状態にしたのでした。
"初めから" と "続きから" の他に何がありましたっけ?
"棋譜を再生する" と "試合をする" と "CG閲覧" と "終了" だ。
この中で作業として一番熱かったのは "棋譜を再生する" です。
棋譜の機能はですね、前々からですね、必要だと思っていたのですよ。
この手のゲームって、単に勝った負けたの結果だけでなく、
ヤリ終えたあとに棋譜を再生して検討するのが醍醐味ですからね。
で、他の機能はすでに実装してあったものを多少手直ししつつスクリプトから呼び出すだけで形になったのですが、
棋譜の機能は機能自体をまったく実装していなかった。ので、一から手作りです。
そういうわけで、なんだか久しぶりにプログラミングをしましたよ。
やはり楽しいですね。
トイレに行くのを我慢してやり続けてしまう。
楽しいというか、精神が丸ごとその作業に引っ張られて、強引に加速していく。
こういう感覚を "楽しい" と呼んでいいのかどうかわかりませんが、
頭の中が作業のことでいっぱいになる。
"次はあれをやって、これをやって、" と次々とタスクが立ち上がって止まらなくなる。
他のことが何も考えられなくなる。
なるほど、何も考えないということは楽しいということなのですか。
すると何かを考えるということは不幸ということなのですね。
ならば私はむしろ不幸でいる方を選びたい。
と言いたいところですが、プログラミングが私の精神を乗っ取るのですよぉ。
でも信じて欲しい。たとえどんなときでも私は私です。たとえどんなときでも私はあなたを愛しています。
で、「加速」と言いましたが、客観的には多分そんなに加速してないのですよ。
だから、「気がついたら時間が経っていた」ということになる。浦島太郎です。
棋譜の機能を追加するのなんてあっと言う間だぜヒャッハー、という勢いでパソコンの前に釘付けになっていて、
私の感覚としては、本当にあっと言う間に出来上がったぜイヤッホゥ、という感じなのですが、
その間に世間では相応の時間が流れている。
私が竜宮城でヒャッハーしている間に、世間では日が上り日が沈み、
防災無線は時報を鳴らし、救急車は調子に乗ってサイレンを鳴らし、303号室の彼は朝に夕にドアをバンバンする。
なるほど。これが世間というものですか。
ならば私は問わねばならない。
人間はどこにいるのでしょう? 人間の心はどこにあるのでしょう?
私の知っている人たちはいなくなってしまった。
この世界には人間がいない。
みんな、それぞれの竜宮城に帰ってしまったのでしょうか?
だとすると、この世界は一体何なのでしょう?
この世界は死にゆく世界だ。
時間の流れる世界とは他人の世界です。
あなたは本当にそこにいますか?
私には見えない。あなたの姿が見えない。
しかしこの世界に身を置く以上、私も時間の中で死んでゆくということです。
トイレに行くのを我慢して作業を続けるのも限界がある。
さっき行ってきたばっかりなのにぃー、と言ったって出るものは出る。
そのたびに私は自分に肉体があるということを思い知らされるのです。
なるほど。この世で生きるとは、すなわち、出すものを出すということなのですね。
今回はなんとか一度も漏らさずに棋譜の機能を追加し終えることができましたが、
考えてみると、これはなかなか奇跡的なことなのかもしれません。
私が私としてこの世にこうして存在しているということと同じ程度には奇跡的と言ってよいでしょう。
あなたがどこにいるのか?
それは私にはわかりません。
だから、ただ願うしかないのです。
今日もどうか、あなたが幸せでありますように。
あれ? なんだか、まとまってしまいそうな展開ですね。
他にもあなたにお伝えしたいことがたくさんあったのですけれども。
いろんなことがありすぎて、伝えきれません。
本当は、棋譜の機能追加とか、そういう、システムまわりの作業が一段落した時点で進捗報告を書こうと思っていたのですよ。
だけど、ほら、私、竜宮城にいたじゃないですか。
あそこってネットがつながらないんですよね。
で、おもらしはしませんでしたが、半年前に予約していた歯医者さんの定期検診をすっぽかしたりはしました。最悪ですね。
さしあたり、今後の予定としましては、
2ndヒロ子氏と3rdヒロ子氏の分も第1話だけスクリプトを入力してしまうつもりです。
序盤は共通ルートで分岐が複雑なので、1stヒロ子氏の分も、分岐の周辺で穴だらけだったりするのですよ。
そのへんの穴を埋めて、序盤だけ、形を整えて、その後は2ndヒロ子氏のルートを最後まで入力してしまおうかなと思っています。
なぜ2ndヒロ子氏からなのかの理由は99個あって詳しく話すには七日七晩の集中キャンプが必要なので要点を絞って一つだけ申し上げると、
2ndヒロ子氏のルートが分量が一番少ないから、です。
ともかく1キャラだけ、エンディングまで見れる状態に持っていこうではありませんか。
あと、グラフィックを手に入れるためにお金を工面しなければならないので、
あなたの家に泥棒にいこうと思ってます。鍵を開けておいてくださいね。
つまり、あなたにも、この作業に参加する機会がある、ということです。素晴らしいことですね。
立ち絵が影絵のままだったら、あなたのせいなんだからね!
でも、たとえそうだとしても私はあなたを愛しています。それだけは忘れないでください。
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