やっぱりブロックチェーンは破綻するのではないの?
肥大化する一方だから。
そのうち手に負えなくなる。
以前、2000年問題なんてのがありましたよね?
技術者って案外ずさんなところがあると思うのですよ。
ムズカシイことをするのは好きだけれど、目の前のオモシロそうなことにしか興味がない。
「頭のいい人たち」だと思ったら大間違いですよ?
いずれ問題が発生することはわかりきってるのに、直前になるまで騒がない。で、直前になって大騒ぎする。
ブロックチェーンの肥大化問題もこれと同じニオイがする。
2000年問題や2036年問題のように具体的な期限は予測できませんが、
肥大化し続ける限り、いずれ破綻する。
「それまでには新たな技術が開発されているだろう」ということなんでしょうか?
ええ、だから、そこが心配なんですよ。
なにしろ「お金」ですからね。
仮に、たとえばビットコインのブロックチェーンがパンクする頃に、
ビットコインのそうした問題を解決した別のデジタル通貨が開発される、とします。
そのとき、ビットコインの残高を持っている人は、どうすればいいのでしょう?
そっくりそのまま、その「新型通貨」の残高、として数値を移行してもらえるのでしょうか?
それは無理なんじゃないですか?
だって「お金」だから。
移行すると言いいますが、「誰が」移行してくれるのでしょう?
P2Pなんですよね? 中央の管理機関が存在しないんですよね?
中央の管理機関が存在するんだったら、その機関が「責任を持って移行いたします」ということが可能でしょうけれど、
そうじゃないですよね?
そんなことができてしまったら、「P2Pだから誰も発行できない」という根本的な仕組みというかルールに違反してることになる。
これはテクノロジーの問題というより、ルールの問題です。
ルール違反になってしまう、ってことです。
あくまでも「別種の通貨」ということにしかなり得ないはずです。
だから単純に考えると、そのときビットコインは大暴落し、その新型コインが大高騰するはず……。
「中央の機関が責任を持って移行してくれる」というような、そんな中央は存在しないし、
「今日から新型通貨に切り替えです」というような明確なタイミングも存在しない。
切り替わりのタイミングで経済が大混乱し、大損する人と大儲けする人が出るんじゃないでしょうか?
切り替わりがいつ起きるかは、誰にも予測できない。
「そろそろ起きるぞ、いつ起きてもおかしくないぞ」という予感が世の中に充満し、
ある日突然、雪崩のようにトレードのラッシュが起きる。
そんなシナリオがありえるのではないでしょうか?
もちろん、そのときまでに、それぐらいビットコインが社会に浸透していれば、の話ですけど。
もしかすると、リーマンショックのような人騒がせなことにならないとも限らない。
つまり普段からビットコインを使っている人だけにしか関係がないということではないのかもしれない、ということです。
新技術が「別種の通貨」である場合は上記のような問題が予想できますが、
あくまでもビットコインはビットコインのまま、ブロックチェーンを保存する新技術が開発されるでしょうか?
つまり、その新技術を適用すれば、小さな容量でブロックチェーンが保存できる、と。
しかし仮にそれが可能だとしても、一時しのぎにしかならないのではないですか?
同一のコインを使い続ける限り、ブロックチェーンが長くなる一方であることに変わりはないのではないのでしょうか?
> いずれ問題が発生することはわかりきってるのに、直前になるまで騒がない。で、直前になって大騒ぎする。
いや、むしろそれは非技術者の人たちかもしれません。
直前になるまで問題の存在自体に気付かない。
多少気付いていても「頭のいい人たちが何とかしてくれるんでしょ?」と思ってしまう。
あるいは「私にはよくわからんことですから……」と関わりを避けてしまう。
後者の態度は技術者の側にも責任がありますね。自分(たち)の興味のある話を自分(たち)がわかるようにしか話さない。オタク的と言いましょうか。
技術者じゃない人は、なにしろ技術者じゃないので、わからなくて当然なのですよ。
その「わからない」ということを見下してはいけない。
「わかってない」人たちがゴニョゴニョと疑問を口にしているのを見ると、
「わかっている」人としては「まーたわかってないやつらがグダグダ言ってるよ。いいか? ブロックチェーンってのはなぁ……」
とかなんとか言いたくなるかもしれませんが、
その「わからない」という感覚、および、「なんだか怪しいなぁ」と訝しんでしまう感覚、が、
(技術を)「わかってる」人には、おそらく、わからない。わかろうとしない、というべきか。
デキのいい頭で技術的なことを理解する、というのとは、次元の異なる感覚がある。
それを「わかってないなぁ」と見下してしまったのでは、見落とすものがある。
実際、話がすれちがってると思うのですよ。
ネットで少し検索するとビットコインやブロックチェーンの仕組みについて解説しているWebサイトが山のように出てくる。
それぞれのサイトで、それぞれに「わかってない人」を想定して、「わかるように」解説しようとしている。
しかし、そこで想定されている「わかってない人」の人物像というか、「どのようにわかっていないのか?」が、画一的な気がします。
よくあるのは、大体こういうものです。
「どうせサギだと思ってるんでしょ? でも違うんですよ、今から教えてあげますね」
「どうせ投機目的の一時的なバブルでしかないと思ってるんでしょ? でも違うんですよ、今から教えてあげますね」
しかし、「わかってない人」が「わかってない」のは、本当にそんなことなのでしょうか?
「わかってる」人が勝手に思い描いている「わかってない人のイメージ」に過ぎないのではないでしょうか?
つまり、「わかってる」人は、「わかってない人」が、「何を」わかってないのかをわかってない。
だから、その解説も的を外したものにならざるをえない。
すると、ますます「わかりにくい」ものになる。
「あー、やっぱ私らみたいな素人にはムズカシイっすねぇ。わかりませんわ〜」となってしまう。
溝がますます深まる。
じつは「わかってない」人の方が、「わかってる人」よりも「わかってる」のかもしれませんよ?
「わかってる」人はデキのいい頭に抵抗なく流れ込んでくる情報に翻弄されて「わかってるつもり」になっているだけかもしれませんよ?
その過程で、「わかってない」うちは見えていた何かを見失ってしまう。
中学生が理不尽な校則の理由について先生に質問する。先生は何かもっともらしい理屈を言う。
先生は「わかってる」人で、質問する生徒は「わかってない」人です。
で、私が何が言いたいかと言うと、ようするに、これです。
「ブロックチェーンって大きくなる一方みたいなんですけど、それって大丈夫なんですか?!」
私なりに解説サイトをいくつも渡り歩いて読んでみたのですが、
この問題について正面から「大丈夫です! すでに解決済みです!」と言っている解説を見たことがありません。
「大きくなるって思い込んでる素人がときどきいますが、全くの勘違いです!」と言っている解説を見たことがありません。
私の情報収集が足りないだけでしょうか? あるいはしっかり書いてあるのに私が素人だから理解できてないだけでしょうか?
ええ、私ぃ素人だしぃ、わかんなーい。てへ。
ってね。
つまり、私が何が言いたいかと言うと、ようするに、これです。
おまえら、素人をバカにしてるつもりで、初歩的かつ根本的な問題をスルーしてるんじゃねぇのか?!
ブロックチェーンっていう新しいオモチャで遊ぶ方が楽しいだけなんじゃねぇのか?! 後のことは無視して。
どうなんでしょうね?
確かにデカくなる一方ではあるとしても、無視できる範囲内ってことなんでしょうか?
たとえば、フラッシュメモリは実は使用回数に制限があるけど、でも、そんなに長く使わないよね? みたいな。
ええ、フラッシュメモリなら、それでもいいですね。
速度が早いけど、寿命が短い。そういうものだと割り切って使いましょう。データはバックアップを取っておきましょう。
フラッシュメモリなら、それでもいいですね。
だけど、ブロックチェーンって「お金」ですからね。
ある日「でかくなり過ぎたんで、もう使えません」っていうんじゃ困る。
人が死にますよ? 殺人事件が起きますよ?
バックアップもできないですよね? お金だから。できたら偽造です。だから「暗号通貨」なんですよね???
いや、その点ではむしろ、政府や銀行が発行してる通貨も同じですか?
ある日、その通貨を発行している国がクーデターか何かで消滅して、通貨も紙切れになってしまうかもしれない。
なるほど、同じですね。
いや、でも、なんか、ブロックチェーンって、「中央がない」ってのが、大きなウリなわけでしょう?
それなのに結局、同じようなリスクがあるだなんて、ダメじゃないですか。
しかもクーデターみたいな「事件」が起きるからリスクだ、というのではなく、
使い続ければいずれ行き着くどん詰まり、なわけです。あ、五七五だ。いや、八七五か。みやびに発音せよ。
もちろん、だから「中央の機関がある従来の通貨 "の方がいい"」という結論には必ずしもならないわけですが、
まるで、「中央がないから、中央のある通貨が抱えている問題が解決された未来の通貨ナノダ!」
みたいな言い方をされると、それってちょっとどうなの? って気がするわけです。「怪しい!」
デメリットがあっても、存在を全否定する必要はありません。
それなりに気をつけて使っていきましょう、ということでいいと思うのですよ。
それなのに、こう、素人でもわかる欠陥というか、素人だからこそ気になる欠陥というか、
それを、誤魔化すでもなく、まるでそんな問題自体が存在しないかのような風潮が不気味です。
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