意志を乗っ取らせてはならない
YouTu*e で画面の右側に表示されるリストがありますよね。
あれ、どういう基準で表示されているんでしょうね?
きっと、閲覧履歴などを元に "この人が次に見たがりそうな動画の候補" を出しているのでしょう。
それでですね、さっき YouT*be を見ていて、その候補の中に
次に見たいな、と、おぼろげに思っていた動画が、ドンピシャで入っていたのですよ。
ゾッとしました。
いや、たとえばね、何かシリーズもので、連番になってて、次のナンバリングタイトルのもの、とか、
同じジャンルのもの、とかだったら、それほど驚くには値しないのですが、
そういうわけじゃないんです。わりと無関係なもの。なのに
"なんでわかったんですか?"
個人情報云々ってことではないのですよ。
むしろそれだったら話は単純です。
以前どこかで見たことがあって、それがバレてたってことですよね?
それはそれで気持ち悪いですが、ですが、それならどうってことはない。手品にタネがある。
おそらくそういうことじゃないんですよ。
何か、巧妙なアルゴリズムがあって、行動パターンを読まれたんだと思います。
いや、それともこういうときには "某G社ってば、気が利くね〜" と言って喜ぶべきなのでしょうか?
そしてそれをクリックして視聴すればいいのでしょうか?
次から次へと "どうせアナタみたいな人はこういうのを見たがるんでしょ?" と言われるがままに見続ければいいんでしょうか?
やめてください。
つまりですね、何が言いたいかというとですね、
こういうことです。
私の行動は私が決める!
気なんか利かすな! おまえはただのツールだ。ツールが喋るな。黙って私に使われてろ!
私が何を見るかは私が指定する!
いいか、もう一度言う。
私が! 指定する。
何が "サジェスト" だ。しゃらくさい。
道具のくせに提案なんかするな。分をわきまえろ!
さっそく Firefox の Adblock Plus で 画面右側の候補欄を非表示にしてやりました。
スッキリしたぜ。あっはっは。
と思ったら、動画の終了後に画面いっぱいに候補のサムネイルが表示されるじゃありませんか。
そういえばそういうことになってたんでしたね。そうでした。困ったな。
だからですね、つまりですね、
別に Yo*Tube に限ったことじゃなくてですね、
便利なものが世の中にたくさんある、ように見えますが、それは果たして本当に "便利" なのか? ってことです。
"私の意志" を奪うものであるならば、それはきっと "楽ちん" なんです。自分で決めなくていいから。
でもそれは私の意志ではない。
> さっそく Firefox の Adblock Plus で 画面右側の候補欄を非表示にしてやりました。
ちょっと不便になってしまいました。不便というか、めんどくさい。
でも、私は私の行動を自分で決めたいんです。
人に指図されたくない。
だから、私の意志決定プロセスを手助けしてくれるものであるならば、そういう機能は "便利" と呼んであげましょう。
しかし私の意志決定プロセスに割り込んでくるのは許せない。
というか、件の Y*uTube の不気味サジェスト機能からは割り込むどころか人の意志決定プロセスを乗っ取ろうとする邪悪な意志を感じました。
あんなものは断じて 動画共有"サービス" ではない。
"サービス" というからには私が主役じゃないと困る。
しかしあれは私を操っていつまででも動画を見続けさせようとしている。
"サービス" じゃなくて何と言えばいいでしょう? 捕食者だ。プレデターだ。
便利だ便利だ〜、楽しい楽しい〜、と油断してると食い物にされてしまう。その手には乗らんぞ!
> だから、私の意志決定プロセスを手助けしてくれるものであるならば、そういう機能は "便利" と呼んであげましょう。
その点、Firefox の Adblock Plus は良いですね。
画面上の任意の要素を見るかどうかを私が選ぶことができる。
こういうもののことを「便利」というのです。
> ちょっと不便になってしまいました。不便というか、めんどくさい。
不便と言ってはいけませんね。毎回自分で検索する必要がある。
だけどそれでいい。何を見るかは私が決めるのだから。
だから、その結果「そうまでして見たくない」と思うのであれば、それが本心なんです。
不気味サジェストプレデターに意志を乗っ取られて、たいして見たいわけでもないようなくだらないものを延々と見続けてしまう。
そんなのは人生の無駄遣いでありましょう。
> そんなのは人生の無駄遣いでありましょう。
じゃあ、何か他にもっと有意義なことがあるのかと言えば、そんなものは何もなくて、
何もかもが無意味で、にもかかわらず生きていて、意識を持て余して、
この世に生まれてきたこと自体が間違いだったと気付く。
それならそれで、それが真実ということです。上等じゃないですか。
そして私は今日もあなたの幸せを願うのです。
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