あるアニメを見終えました。
見て損だったとまでは思いません。
なんというか、きっと、こういうものなのですよね、
と、いうふうにしか理解しえないところが、すごく、悲しい。
そこそこお色気あり。お笑いあり。冒険あり。
意味ありげなシーンあり。
最後はそれなりに丸く収まって、めでたしめでたし。
最後まで快適に視聴できました。
途中で眠くなることもなく。苦痛になることもなく。
とても上手にできていたということだと思います。
ごちそうさまでした。
全24話+α。
世の中に無数にあるアニメの1つに過ぎませんが、
これだけのものを作るには、並々ならぬエネルギーが費やされているはずです。
実際、オープニングやエンディングの画面に流れるテロップを見ると、
大勢の人たちが制作に関わっていたことがわかります。
並々ならぬエネルギー。
コストという言葉は使わないことにします。
エネルギーと呼びたいと思います。
並々ならぬエネルギー。
その結果が、あれ。
いいんですか? 本当にいいんですか?
> 意味ありげなシーンあり。
期待してしまったんです。
わかってましたけどね。思わせぶりなだけだということは。
そうに決まってるんです。
なぜそう言えるのか?
言えるんです。
そのアニメがこの世に存在しているにも関わらず、
この世は相変わらず、私が知っているこの世のままだからです。
ちょうど、タイムマシンが不可能だという理屈に似ています。
未来から来ている人がいない、ということは、未来永劫、タイムマシンは作られない、
というのと、同じような理屈ですね。
だから、敢えて見るまでもなく、
そこには何もないとわかる。
と、わかってたつもりなのですけど、
つい、期待してしまったんです。
私自身、諦めてはいない、ということなのだと思います。
もしかすると、何か、あるのかもしれない。
いや、あってもいいんです。
でもそれは、そこに、ではない。あるとしたら別のところ。
ともかく、期待してしまったのですね。
だから、落胆してしまったのですね。
私が勝手に勘違いして、勝手に落胆している。
相手にしてみれば、とんだ迷惑ですよね。
私を誰だと思ってたの? あんたの妄想になんて付き合ってられないわ。
ごめんなさい。
でもさ、
並々ならぬエネルギー、何に使ったの?
本当に、そんなことが、そのエネルギーの使い道、だったの?
それでいいの?
誰がいいの?
本当にいいの?
あなたは何のために生きてるの?
あれで誰がどう幸せになれるものなの?
言い過ぎたかな。
ごめん。
でも、たとえ思わせぶりだとしても、
あんなことが言えるのだったら、あんなことが言える心があるのなら、
もっと、何かもっと、うまくやる道は、あったのではないでしょうか?
顧みられることのない無数の心が、取り残されているのだとしたら?
どうしよう。
すごく悲しい。
果てしなく悲しい。
それとも、そこには何の心もない?
それならいいんです。
誰も不幸じゃない。
だけどそれはまた別の意味で悲しい。
あれは機械の口が言ったことに過ぎないのですか?
そこに、誰もいない? 本当に?
本当に?
Chii doesn't understand.
Is something wrong?
Does it hurt somewhere?
Yeah, it's...sort of it's really painful.
But I appreciate you to be with me.
No. Even if you're not with me, I still want to show my appreciation to you being here or there.
Let me thank you.
Thank you so much.
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