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-Mind Logic Linkage- 学園棋神伝マインドル

「みんなって誰のことだよ?」「知らないわよ。みんなはみんなでしょ?」
「こうなったのも全部、闇夜の仮面マインドラーが悪いのよ! ちょっとマインドルが強いからって調子に乗りすぎなのよ!
あんなやつら私たちがコテンパンに負かして懲らしめてやらなきゃ!」

「そうだなぁ。だけど、その懲らしめる手段がマインドルだったりしたら、結局俺たちまで同類なんじゃないのか?」

「何言ってんのよ。マインドルで調子に乗ってるんだから、マインドルで一泡吹かせてやるのが一番じゃない!」

「いや、何と言うか……そもそもマインドルの強い弱いでなんでも決着をつけようとする風潮がおかしいのであって……」

「おかしくなんかないわよ。今はそういう世の中なんだから、仕方ないじゃない!」

「うーん……そうやって現状を追認するから、この風潮が変わらないんじゃないのか? 変わらないというか、ますます悪くなるというか……」

「何よ、私が悪いっていうの? みんなそう言ってるんだし仕方ないじゃない!」

「みんなって誰のことだよ?」

「知らないわよ。みんなはみんなでしょ?」

「うーん……」

なぜ後藤はこんなにも流暢に口が回るのだろう?
この件について普段から人一倍深く考えている……というわけでもなさそうだが、そのわりに実に饒舌だ。
俺の言うこと全てに反射的に答えをかぶせてくる。その勢いは一体どこから来るのだろう?

「先輩はどう思いますか?」

さっきから黙ったままの先輩に俺は話を振ってみることにした。

「私は……」

先輩は慎重に言葉を選んでいるようだ。

「私は、仮面マインドラーの人たちが、どうしてそんなことをするのかな、って、思う」

「やっぱり先輩も仮面マインドラーが悪いって思いますよね? あんなやつらマインドルでやっつけてやりましょう!」

「だから、それじゃ根本的な解決にならないんじゃないのか?」

「根本って何よ? あんた、停学が解除されなくてもいいの?」

「そっちかよ! 仮面マインドラーを懲らしめる云々ってのは何だったんだよ?!」

「風潮っていうことも気になるけど……」

先輩の言葉が静かに紡がれる。
俺も後藤も思わず口を閉じて先輩の言葉に意識を向ける。

「世の中の風潮がどうだったとしても、結局のところ、闇夜の仮面マインドラーをやってる人自身が、それをしてる。
仮面をつけて、誰なのかはわからないけど、 一体どんな人が、どんなことを思ってやっているのか……。そこにどんな意志があるのか? 私はそれが知りたい。
人は必ず自分の意志で動いているはずだから……」

「確かにそうですね」

実に先輩らしい言葉だ。俺はそう思った。

「もちろん仮面マインドラーだけじゃない。大学であなたたちを停学に決めた人の意志や、陰で悪い噂を口にしている一人一人の意志……。
全ては人間がしているはずだもの。そこにどんな意志があるのか、私はどうしてもそれが気になる」

全ては人間の意志。
確かにそうだろう。
だが……。
そう単純に言ってしまっていいのだろうか?
先輩の言うことに反論するつもりはない。
だが俺には、人間はもっといい加減なものであるように思えるのだ。
自分の意志など簡単に失くして肉の塊の操り人形のようになることもある。
誰もが先輩のように強い意志を持っているわけではないと思うのだ。




■ 製品情報
タイトル -Mind Logic Linkage- 学園棋神伝マインドル
ジャンル 学園物ノベルゲーム & 対戦型ボードゲーム
制作 サイトA (http://www.site-a.info/)
配布形態 フリーウェア
キャラクター画像 『コミPo!』で作成。『GIMP』でいじりいじり。
年齢制限 0歳以上。胎児の人はごめんなさい!
公開日 あなたがこのゲームの存在を知った日があなたにとっての公開日なんだぜ。
対応OS Windows7で動作を確認しました。
メモリ 4G以上推奨

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